令和20年、多くのAIが日常に入り込み、リアルと仮想が混在する中、善き人を心がける主人公の女は、過去、男に受けた被害の苦しみから、ジキルとハイドのごとくネット上の仮想世界で悪い男を探し出し、リアルで罰を与えていた。
ある日出会った男に恋をするが、男は仮想世界でのみ生きている事実を知り、女はいかに自分も仮想でのみ生きられるのか試行錯誤する。
技術が進歩した先においても変わらぬ人の葛藤を描く、歌と朗読と生演奏で紡ぐリーディングミュージカル。
ミズノオト・シアターカンパニーは平松れい子によるユニットおよび劇団。「聞く演劇」をモットーに書き下ろし脚本を中心に、古典の脚色や日本における西洋音楽の創世記を描いたオリジナル作品、音楽劇、リーディング公演等コメディから不条理まで、アングラからミュージカルまで、ジャンルを往来し、演劇の中のカテゴリーにとらわれない表現活動をしている。演劇を通して音を聞き気配を感じてもらえる作品づくりを目指す。