その場で1人が読むテキストでもう1人が踊るそれぞれのソロシーンと音楽の響きを共有して踊るデュオのシーンが、ゆるやかに繋がりながら進行してゆく。2024年2月に金沢市民芸術村ドラマ工房初演、会場に即した空間演出のもと、新たなバージョンを発表する。『浸色』は造語で、1人の領域ともう1人の領域が互いに独立したり溶け合ったりすることが身体において可能であるかどうかの試みのプロジェクトである。
笠井瑞丈と上村なおかにより2002年に設立。「他者とのダンスを通した交流・交感」「世代間の対話」の二つを基盤として、公演の企画制作、ワークショップ等を行っている。
ピアノの高橋悠治の生演奏による笠井瑞丈振付デュオ作品「海とクジラ」(2013年)、木佐貫邦子振付デュオ作品「R-i-P」(2014年)、笠井叡・近藤良平・川村美紀子の3人の振付家による3つのデュオ 「2×3」(2018年)など、さまざまな交感から作品を制作。また、天使館における「ダンス現在」「天使館 night session」シリーズも継続して行っている。