1987年、元々は日本大学芸術学部の学生等が中心につくられた劇団GAYAのメンバーだった中村育二(俳優・脚本・演出)を中心に、本人含む6名の男性で劇団KAKUSUKOを結成。以後、2002年解散までの14年間、当時小劇団の登竜門とも言われた新宿THEATER/TOPSを拠点に公演活動を行う。一貫して6人の冴えない男達の何気ない日常を、オムニバス形式で構成され笑いを交えながら生活の機微を描くその演劇スタイルは多くのファンを魅了した。加えて毎回数曲唄うアカペラコーラスもファンにとっては魅力の一つだった。初演から着々と観客動員数を伸ばし2002年の解散公演では新宿THEATER/TOPS、3カ月公演を連日満員にし多くのファンに惜しまれながら、14年間の劇団活動を終えた。6名の劇団員(中村育二 井之上隆志 岸博之 山﨑直樹 原田修一 近藤京三)
追記、第33回 紀伊國屋演劇賞・団体賞 受賞('98.12)
(フライヤーより抜粋)さつき荘は古い。何人もの住人が入れ替り立ち替わり、七つの部屋を通りすぎていった。学生、サラリーマン、新聞配達員、浪人、占い師、片目の運転手、手品師、宗教屋、世間のダニ、酒屋の店員、花屋の店員、プータロー、等々……そして今、九月。さつき荘には、六人の男達が住んでいる。
当作品「今日までどうもありがとう」は14年間の公演活動最後の作品である。カクスコの芝居は旗揚げ以来、一貫して冴えない男達の何気ない日常を切り取ったシーンを繋いだオムニバス芝居で、大きなストーリ展開はなくても客席は常に笑いに包まれ当時小劇場ブームのなかでも異色な劇団として多くのファンを魅了した。最後となったこの作品はカクスコの総集編として特に人気のあったシーン・代表作を選び構成されていてカクスコの魅