宮沢賢治は、よくわからない不確かな存在を「ガドルフの百合」と名付けました。ここにいるのかいないのか、そこにあるのかないのか、お互いの距離を感じなければいけない状況が、むしろ私たちの身体感覚を鋭くしている気がします。この作品は上郷クローブ座のある元上郷中学校全体を舞台にした回遊型パフォーマンスです。ダンスや演劇、美術、映像、音楽などが紡ぎ出す時間と場所へ、一緒に距離のない旅に出ます。
2018年夏。33歳、独身、彼女なし、アルコール中毒、元詐欺師前科一犯の“穴蔵の腐ったバナナ”は、マッチングアプリ・TSUN-TSUN(ツンツン)に友達を募る書き込みをする。出会い系サクラのバイトをしていた“男”は、釣られているとわかりながら課金してきたバナナに興味を持ち、彼と会ってみることにする。「人を救いたいんだ・・・」と言うバナナと男はいつしか、僕/俺「ら」になり、探偵の真似事をしながら諸悪
「僕は人を救いたいんだ・・・それって恥ずかしいことかな?」フィクションで現実を乗り越え生きていこうとする人々の人情劇。第66回岸田國士戯曲賞受賞作、新演出で堂々の再演。
なにが正しくて、なにが間違っているのか。誰かの記憶か、いつかの夢か? 記憶が曖昧で、分からない。この光のない小さな部屋の外に、本当に世界はあるのだろうか…。何もかも“記録”することで薄れていく“記憶”や、モビリティが高くなりあらゆる境界線が曖昧になっていく社会、そして自分がいる世界から脱することのできない閉塞感やその中で生きる人間像を、光のない小さな部屋に閉じ込められた3人により描き出す。
2015年度に開館10周年を迎える吉祥寺シアター。また、吉祥寺シアターのこけら落とし公演をきっかけに始まった「ミクニヤナイハラプロジェクト」も同じく 10周年を迎えます。両者の10周年記念公演として。超高速な発話と激しい動き、デフォルメされたキャラクターが特徴である「ミクニヤナイハラプロジェクト」が、全く逆の「静かな演劇」と評される平田オリザの名作『東京ノート』にどのように挑むのか。2015 年の
「隅田川 森羅万象 墨に夢」プロジェクト企画
オンライン演劇。コロナ禍での「映像配信で実現する演劇体験」を追求した、全く新たな「隅田川物」として表現。江戸時代に隅田川で起きた落橋事故という大惨事。人々はこれを落語『永代橋』に昇華させた。この悲劇さえも笑いに変えて力強く生きる江戸の市井の文化に着目し、歌舞伎『八幡祭小望月賑』など隅田川ゆかりの古典作品群をコラージュ。コロナ禍に苦しむ現代と事故当時を重ね合わせ、カタストロフを乗り越える人間の逞しい
