76年周期で地球に接近するハレー彗星。これはハレー彗星が1910年に地球に近づいてきた時のお話。だんだんと近づいてくる彗星を見上げながら、人々は不安な毎日を過ごします。やがて彗星の尾には有毒のシアン化合物が含まれているという記事が新聞に掲載されると、尾に含まれる猛毒成分によって、地球上の生物は全て窒息死するのではないかという噂が広まります。噂はやがて地球上の空気が5分間だけなくなるというデマに変わ
大好きなリエちゃんと岐阜で暮らしていた子ネコのルドルフ。ある日、ひょんなことからトラックで遠い町まで運ばれてしまいました。駐車場におそるおそる降りたルドルフは、頭の上から大きな声で呼び止められました。イッパイアッテナという、このあたりの野良ネコのボスです。イッパイアッテナはふしぎなネコでした。たくさんの名前を持ち、たくさんの知り合いがいて……そして何よりルドルフがおどろいたのは、イッパイアッテナが
医者のいないデルタ国のヘーワ町にやってきたお医者さん、ディストレ先生。この先生は大変なおっちょこちょいだった。ひょんなことからその先生の助手を務めることになったヤン少年。勉強嫌いだったヤン少年は先生が間違いをおかさないように一生懸命勉強し、ついにはディストレ先生の跡継ぎになるために医者の学校に行くことになりました。ちょうどそのころ、お隣のドルマン国が攻めてきてヘーワ町を占領してしまいます。ヘーワ町
関矢幸雄氏の舞台装置も特別な扮装も小道具もない、録音された効果音も使わない「素劇」という新しい手法で、グリム童話の「かえるの王様」「赤ばら白ばら」「ろばの王子」の三話を構成して創作しました。何もない舞台で、俳優たちは王様やお姫様といった人物ばかりでなく、花や馬、星、机、城などもすべて表現し、観客のイメージに語り掛け、想像をどんどん広げます。自由で豊かなイメージ溢れるグリム童話の世界をお楽しみくださ
携帯電話にインターネット、情報化社会が異常に発達し、ともすれば人間が人間らしさを失って、まわりのスピードに振り回されてしまいそうな時代です。いや、子どもの世界の方が、もっと目まぐるしいのかも知れません。この作品はそんな風潮に、警鐘を鳴らしたものです。全てにスローペースで、友達からは「ボケタ」と呼ばれている少年と、妙なことばかりするので、少しボケたと言われるおじいちゃんとが繰り広げる、ある夏休みの体
(フライヤーより)むかしむかしから語り継がれてきたお話、それが民話=メルヘンです。「とんとむかし」は越後の国に伝わるメルヘンを、十人の俳優たちが、鳥になり狐になり馬になって、変化自在に語り演じます。音楽も、太鼓や笛、三味線など和楽器を用いて日本情緒たっぷりに、こどもたちの叙情と想像力を揺さぶり起こします。’85年春、カナダ・アメリカで絶賛を博した劇団ひまわりからのお年玉プレゼントーとんとむかし♡
日本の伝統的な庶民文化の一つである「民話」には、方言の持っている豊かさや、物語に隠された素朴な教訓、語りの味わいなど、今の子どもたちに伝えたい要素がたくさん含まれています。最近では、映像で「民話」に接することが出来るようになりましたが、画面から一方的に送られてくる「民話」では、語り継がれる良さは極めて少ないと思われます。「とんとむかし」では、一人一人が語り手となり、演者として、生の民話を日本中に語
戦後。「高度成長」の初め頃ー。村の人々は貧苦にあえいでいた。産まれたばかりの赤ちゃんが、昔ながらにコロコロ死んでゆく。雪深い山奥の村。医師に給料が払えない。「国保」係の高野は村を歩きまわる。滞納を整理できなければ病院がなりたたないのだ。無医村の恐ろしさを知っているのは誰よりも村の人々。だが、村の人々は金を払えない。八方ふさがりの村をどうすればいいのか。教育長、深田は考える。まだ封建色の強い家の中で