時代は現代、場所は砂漠。『砂漠監視隊』の7名の男性監視員が砂をみつめるだけの日々を過ごしている。他には何も起こらない。そんな中、遠くから聞こえるかすかな声。その声を聞いた者は砂の向こうに姿を消していく。たいていが帰ってこない。帰ってきた者も、その間の記憶が消えている。残された者は恐れ慄く。自分たちもいつか、あの声を聞くかもしれないと。
最近、現実が3つくらいある感じがする。疫病がない社会とか、戦争がない世界とか。で、昔やった、2021年から始まる近未来SFの舞台を思い出した。戦争とか不死とかが現実を蝕む様を描いていた。『no plan in duty』は2015年に吉祥寺シアターで上演された『非劇』の2022年版です。過去の想像や計画や劇が終わらずに混迷していく現状を、日常の住宅街に潜む家に立ち上げてみます。