新劇から出発して新派で活躍した初代・水谷八重子。初演は水谷八重子十三回忌追善・新派特別公演として1991年に上演された井上版〈昭和と女優〉ともいえる傑作戯曲を、初の民藝+こまつ座提携で客演も迎えて上演。舞台は戦前から戦後にかけての台東区柳橋。とある病院で新派を愛する人びとによって語られる八重子の芸と生きざまが井上ひさし流のユーモラスな筆致で活写され、新派劇の代表的な舞台や名台詞も散りばめられて物語
1952年、新派にて初演された『京時雨濡れ羽双鳥』は、京都鴨川に架かる木橋の下に住む謎多き女・ゆきを中心に、若い巡査や盲目の親子らが織りなす物語。(今回、俳優座としては初演)。『花子』は、娘の「花子」と養鶏している「花子」を対比する母親の思いをのどかな農村で展開する短編。1950年、俳優座創作劇研究会にて初演。ともに俳優座の座付作家であった田中千禾夫の戯曲。前者は能、後者は狂言に着想された二編を同
調停人ジャック・マニングの招集により住民会議に集まったのは展示会施工会社で働くグレン、その母と幼馴染の友人。そして、経営者はじめ上司、同僚ら9人。社内で暴力沙汰を起こし解雇されたグレンをめぐって、面と向かって論議が交わされ、明るみになる真実…。日本ではまだ馴染みのない「修復的司法」を世に問うオーストラリアの作品。