ひな壇状の空間。縄跳びやダンスなど女子高生たちが思い思いに遊び、そこに時報音、胎児の超音波画像、鳥のさえずりなどが重なっていく。平田オリザの戯曲「転校生」を、マルチクリエイター・飴屋法水は、「本物の女子高生を演者にする」リアルと、「時空を超越した空間で演じる」フィクションの両面から立ち上げた。女子高生の日常に風穴を開けるのは、転校生を名乗る初老の女性。他愛もないお喋りの合間に、社会の不平等と不条理
五歳の時に母親と生き別れ、父親を失い天涯孤独の身でやくざ者となった番場の忠太郎。江戸まで来て、柳橋の料亭で女将をしている女性が自分の母親・おはまだと知る。しかし突然現れた忠太郎におはまは、どうせ金目当てのヤクザな渡世人としか取り合わず、息子は死んだと必死にすがりつく忠太郎を無常に突き放した。忠太郎は落胆して去る。目を閉じれば優しい母親の姿が瞼に浮かぶ…。
結城座旗揚げ385周年記念公演の第三弾として、三代目両川船遊が40年来温めてきた 企画であるフランツ・カフカの名作「変身」を上演。脚本・演出には、劇団 温泉ドラゴン代表・演出家として、人間の本質に迫る骨太で重厚な舞台を創造する現代演劇の牽引者の一人シライケイタ氏を迎え、人形デザインには若手油絵画家の谷原菜子氏を起用しました。谷原氏の特異な表現はカフカ作品の不条理な世界と響き合います。