その村は深い深い鬱蒼とした森の中にひっそりと存在していた。その兄弟は早くに両親を亡くしていた。兄は心優しく、弟は頭が悪かったが、天真爛漫な笑顔はいつも人々を笑顔にした。しかし弟がベンダラの儀式を目前に控えたある夜、村は惨劇に包まれることになる。村に残された、哀しく、残忍な伝説が明かされる。その時少年は・・・
双子の王子が生まれました。片方は幽閉され、その長い人生を高い塔の中で過ごしました。やがて双子の王子は成長し大人になりました。そして二人は出逢います。
古典芸能である能の構造を脱構築し、身体と映像のコラボレーションによる現代の舞台芸術作品として甦らせた。コロナ禍によって失われたかに見える世界と、日食の瞬間にだけ地球からも見ることが出来る太陽コロナを重ねて描き、夢と現実の狭間の浜辺で、ありえたかもしれない過去/ありえるかもしれない未来として漂う自らの幽霊と邂逅する少女の姿が描かれる。
隅田川のほとりを、記憶喪失の男が彷徨っている。夜になり、彼は、そこで声をかけてきた女の誘いで、彼女の家で夜を明かすことになる。そして彼女から、土地にまつわるある物語を聞かされる。それは、そこで行き倒れた男と幽霊の物語だ。そしてその物語はいつしか、男自身の姿と重なっていく。古典落語『粗忽長屋』が題材。旗揚げ公演『どさくさ』を下敷きに、過去作の要素が物語構造や台詞に溶け込んだセルフリミックス。