(フライヤーより抜粋)さつき荘は古い。何人もの住人が入れ替り立ち替わり、七つの部屋を通りすぎていった。学生、サラリーマン、新聞配達員、浪人、占い師、片目の運転手、手品師、宗教屋、世間のダニ、酒屋の店員、花屋の店員、プータロー、等々……そして今、九月。さつき荘には、六人の男達が住んでいる。
当作品「今日までどうもありがとう」は14年間の公演活動最後の作品である。カクスコの芝居は旗揚げ以来、一貫して冴えない男達の何気ない日常を切り取ったシーンを繋いだオムニバス芝居で、大きなストーリ展開はなくても客席は常に笑いに包まれ当時小劇場ブームのなかでも異色な劇団として多くのファンを魅了した。最後となったこの作品はカクスコの総集編として特に人気のあったシーン・代表作を選び構成されていてカクスコの魅
ある地方都市に住んでいるミツオは高校3年生で野球部のエース。キャッチャーのフジ、チア部のテイとはよく一緒にいる仲だった。テイはミツオへの思いを隠さずに突き進むが、ミツオは相手にしない。それを笑うフジ。そんな日常が、輝いていた。だが、ある日、ミツオは野球部の余興で女装をすることになる。ミツオはその時に感じた高揚感の正体を探っていく中、性同一性障害という概念を知り、自分が女なのではないだろうか、と疑念
