【あらすじ】昭和49年、田中角栄は総理大臣を辞任、意気消沈しているところにロッキード事件が襲い、自民党を離党するもなおも裏で権力を操る院政時代が続く。若手の芽が摘まれることに業を煮やした竹下、金丸、小沢が一念発起、田中を裏切る。田中はショックで倒れ、歩くこともままならなくなる。それでも田中の復活を信じる新潟県民はトップ当選というエールを送るのだったが、巨星が堕ちる時は刻々と迫っていた。
出世を目指す男たちの物語。計略、嫉妬、世辞、卑屈、憎悪が渦巻く。この巨大な渦はどんな想いも飲み込むのだ。鉄は国家なり。文明の母なり。産業の米と言われていた時代があった。小人は合従連衡を繰り返し、巨人へと変貌。その巨人をもっと強く逞しく大きくするために。今日も私たちは胃に穴をあけながら働く。学閥、派閥、閨閥、そんな閥と罰の世界。なぜ私たちはここで上を目指すのか。それはそこにすごいものがあるからだ。た
戦後復興の立役者と言われる吉田茂。戦後混乱の中、強烈なワンマンリーダーシップで政界を率いた第45代内閣総理大臣吉田茂は、GHQとの交渉で成立させた日本国憲法公布時の首相である。そんな吉田を通して「憲法とは」「天皇とは」「戦後とは」を問いかける。「闇の将軍」三部作に次ぐ新しい政争劇をここに。
高等小学校卒でありながら内閣総理大臣にまで上り詰めた今太閤田中角栄。本作は田中角栄が総理大臣になる15~6年前、昭和30年代初期の氏を中心にした政治家たちの内幕劇です。「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介総理だった頃、いわゆる自民党55年体制発足直後の政治闘争をモチーフにしています。登場人物は、のちに岸政権を引き継ぐ面々、池田勇人、佐藤栄作、福田赳夫、大平正芳に加え、「国家老」と呼ばれた秘書の本間幸一や