THE・GAZIRA 20周年記念公演
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時代は現代、場所は砂漠。『砂漠監視隊』の7名の男性監視員が砂をみつめるだけの日々を過ごしている。他には何も起こらない。そんな中、遠くから聞こえるかすかな声。その声を聞いた者は砂の向こうに姿を消していく。たいていが帰ってこない。帰ってきた者も、その間の記憶が消えている。残された者は恐れ慄く。自分たちもいつか、あの声を聞くかもしれないと。
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(フライヤーより)『C.B.』とは、19世紀のフランスの詩人、シャルル・ボードレールのこと。あらゆる俗物主義に反抗し、孤独を愛し、酒や薬物で絶えず神経を刺激しながら、失語症で死んでいった男。そして、生涯にただ一つの詩集『悪の華』を残した男。ザズゥは、このC.B.のダンディズムを「無理してでも恰好つける男」として捕らえ、ザズゥの演劇美学である男芝居=ハードボイルド・スタイルと共鳴させます。
理化学研究所の若き物理学者たちとその恩師を中心として、本郷の下宿屋「平和館」に集う風変わりな人々、新劇青年、ピアニスト、東大野球部員、そして謎めいた女―――。日本が戦争へとひた走る激動の時代の片隅で、彼らが織りなす愛と笑いの昭和青春グラフィティー。
慶長17年 陰暦4月13日正午。豊前国小倉沖の舟島。宮本武蔵と佐々木小次郎が、たがいに睨みあっている。小次郎は愛刀「物干し竿」を抜き放ち、武蔵は背に隠した木刀を深く構える。武蔵「この勝負、おぬしの負けと決まった」。約束の刻限から半日近くも待たされた小次郎の苛立ちは、頂点に達していた。勝負は一撃で決まった。勝ったのは武蔵。後に「巌流島の決闘」と呼ばれることになる世紀の大一番は、一瞬のうちに終わる。…
芸劇eyes
ある日、2つの家庭のリビングルームが、1つの空間に重なってしまう。1つは1945年、オーストリアとハンガリーの国境付近の村レヒニッツ。空想の旅に出ることが娯楽の三姉妹の家。もう1つは2024年の日本。高齢兄妹、泉縫(いずみ・ぬい)と妹の伊緒(いお)の暮らす家。1945年3月24日に起きた、パーティーの余興として200人のユダヤ人が殺されたという「レヒニッツの虐殺」までを過ごす三姉妹と、現代日本に住