進路に悩む美大生、僚太、朝利、板垣。三人はひょんなことから、1908年のウィーンにタイムスリップしてしまう。そこで出会ったのは、ウィーン美術アカデミーの受験を控えた青年、アドルフ・ヒトラー。彼らは未来を変えるため、ヒトラーの受験をサポートすることに。けれどヒトラーにはまったく絵の才能がなくて――果たして三人は、ヒトラーを独裁者でなく画家にすることができるのか?!人類の未来をかけた絵画レッスンが始ま
元アマチュア無線部の三人が、9年ぶりに母校で再会する。薄暗い校舎、今はもう廃部になってしまった無線部の部室の片隅で、古ぼけた無線機から懐かしい声が聞こえてくる。それは7年前に失踪したきりになっていたもう一人の部員、リョウタの声だった――ともだちがいなくなった。いなくなったきり、みつからなかった。ともだちの不在をおきざりにしたまま、僕らはおとなになった。でも最近おもう。ほんとうにおきざりにされたのは