山海塾の創設メンバーの一人、滑川五郎(1950-2012)の初の独舞公演。前年9月のシアトル公演中に事故死した山海塾のダンサー・高田悦志への追悼を込めた舞台だった。1987年に山海塾を離れ独立する滑川の、舞台の方向を決めた公演となる。大谷資料館の巨大な地下空間に大谷石650個、竹200本等を使った大掛かりな舞台がつくられ、舞台の一体感と防寒を兼ねた演出として、観客はコシノジュンコがデザインした衣装
アラハバキとは、主に東北地方から関東地方で信仰されてきた謎多き神。「荒覇吐」「荒脛巾」など様々に表記され、足の神、製鉄の神、蛇神等、諸説ある。滑川五郎は「アラハバキ」を弘前では野外で、「洞窟篇」を1998年に大谷資料館で上演している。踊りの発祥を舞台にしたいと民俗学にも造詣が深かった滑川にとって魅力あるテーマのひとつだったことが窺われる。日暮里公演および弘前公演の詳細は不明だが、1995年前後と推