東京からやって来た妙齢の美人女性客に不動産屋の男が薦めた一軒家は、その界隈でも有名な“お化け屋敷”だった。韓国テハンノで大ヒットロングランとなったコメディ作品「コギ」を、韓国からオリジナル作品の演出家ミン・ボッキを招聘し、日本人俳優とともにリメイクした。
戦後の昭和から21世紀まで生きてきたミツコは焼け野原を生き抜き、やがてバブル経済の中で巨額詐欺事件を引き起こす。私たちが生きてきた時代の変遷を描き、「お金」に翻弄され続けたひとりの人間の姿を通じて現代社会に警鐘を鳴らす。木下菜穂子と矢内文章によるユーモアにあふれた変幻自在の濃密な二人芝居。
演劇落語は矢内文章の脚本・演出で、古典落語の素材をリスペクトしながら坂口修一との二人芝居でみせる現代演劇シリーズ。今回は「皿屋敷」「死神」を題材としている。ともに古典落語の有名な噺であるが、二人芝居に置き換えることでそれぞれの持つ人間のおかしさ、悲しさが肉体を伴って表現される。