「ささらもさら」とは、広島弁で“滅茶苦茶”の意。広島は、1945年、原子爆弾によって滅茶苦茶にされた。一瞬の光が全てを絶滅するかのように変えてしまった。作品テーマは、「原爆の過去、現在、未来」。原爆そのものを描くのではなく、それによって引き起こされた、人々の悲しみ、憎しみ、恐怖、怒りといった複雑な感情と、歴史的にも世界的にも止むことのない不条理な状況を、普遍的イメージとして舞踏化した作品である。
『Dream Regime』は、2000年代のグローバリゼーションーー「夢」の体制下における人間身体の諸様態の提示とその批判の方途を、諸外国のパフォーマーやアーティストたちとのディスカッションやワークショップ、上演等の共同作業を通して問い直し更新しようとする試みであり、その9回目にあたる本作品は「環境管理型権力と動物化」を主題とした。