「ささらもさら」とは、広島弁で“滅茶苦茶”の意。広島は、1945年、原子爆弾によって滅茶苦茶にされた。一瞬の光が全てを絶滅するかのように変えてしまった。作品テーマは、「原爆の過去、現在、未来」。原爆そのものを描くのではなく、それによって引き起こされた、人々の悲しみ、憎しみ、恐怖、怒りといった複雑な感情と、歴史的にも世界的にも止むことのない不条理な状況を、普遍的イメージとして舞踏化した作品である。
1991年より和栗由紀夫に師事。「和栗由紀夫+好善社」で主な作品に出演し、土方巽の舞踏メソッドを学ぶ。1999年に独立、2000年、女性3人の舞踏ユニット「東雲舞踏」立ち上げる。2007年より単独で「東雲舞踏」を引継ぎ、形をかえながら活動を継続している。
時代と共に進化する前衛舞踏表現を模索した作品を定期的に発表しているほか、海外の舞踊団とのコラボレーション作品を制作し、振付を行っている。また、舞踏フェスティバルの開催や、アジアに於ける舞踏の普及活動“Asia Butoh Tree Project”を行うなど、舞踏の活性化にも尽力している。