ロームシアター京都 × 京都芸術センター U35創造⽀援プログラム“KIPPU”
「村八分」「集団農場」「ブラック企業」といったムラ社会的な閉鎖コミュニティを舞台とした〈集団暴力シリーズ〉の集大成的作品。雪深い山奥にひっそりと佇む民宿を舞台に、野生動物たちと共生する一族と、村の人々との衝突を描く。過去シリーズにも通底していた「家族」というモチーフを前景化し、それらを繋ぐ「食」という営みに焦点を当てながら、原始的かつミニマムな共同体の呪いと可能性へと切り込んだ。
何号室か忘れてしまった部屋のなかで向かいあう駅のホームのこちらがわでちらつく光でいっぱいの水槽のまえで始まりも終わりもないものについて今ようやく考えはじめた者たちのために舞台美術先行のクリエイションを行い、〈やがては忘れてしまう些細なできごとや気持ち〉を、交差するあるいは並行する空間で描き出す。白いたんぽぽ初の大阪公演。WINGCUP2023最優秀賞受賞。
風景によせて2022
車の窓からいつも見える田園のパノラマ。泉の恵みと人々の営みを感じるこの場所の風景に「つゆ」のような記憶が沁みてきて、やがて川となって流れて行きます。わたしたちはその流れにそって、小さな舟を出します。ほんの小さな、目をこらさないと見つからないような。