滑川五郎ダンスアートリサイタル。滑川五郎は、観客も舞台装置として組み込むなど、印象的な場づくりをした。このソロ公演では、観客は入場時に「てつびこ」(鉄響)と名付けられた数センチの鉄棒を渡され、舞台の中盤でそれを一斉に鳴らす。舞台床全体には鉄板が敷かれ、ノイズをあげて回る大きな電動コマや吊るされた銀色のバネや鉄板など、さまざまな舞台装置と滑川の身体との交感と共振が繰り広げられた。チラシには次のように
採石場跡地である巨大洞窟の奥行200mのスロープ部分を山に見たてて舞台とし、山にこもらざるをえなかった異人達の“藍”のように心にしみていく情感を描いた。そこに登場するのは、山姥、座頭、股旅者、捨てられていった姥達ら。それぞれが山に生き、深めていった“心の藍”を表現した。真夏でも気温7.8℃の地下空間に、踊り手の息遣いや足音、そして楽隊の演奏が物哀しくも力強く響きわたった。この公演では山田まさし一座