とある地方都市に拠点を構え、各種の依存症などの神経症、精神治療に携わる「山根クリニック」。その分室長として「摂食障害」を専門に治療、カウンセリングする医師の桜井鉱一は、部下のケースワーカー・角田早苗とともに、多忙な日々を過ごしていた。過食や拒食などの摂食障害のなかでも、特に象徴的な「食べ吐き」を繰り返す患者達の多くは女性で、最初は人目を気にする「痩せ身願望」から始まった習慣に、身もココロもぼろぼろ
時は1997年4月21日、南米はペルーの首都リマにある日本大使公邸の「娯楽室」。前年の12月17日の夜に発生した地元のゲリラによる制圧・占拠から4カ月以上が経っていた。加熱する報道、平和解決を望む日本政府と、日本国籍も持つフジモリ大統領との確執、駆け引き。それらの板挟みにあい、死と隣り合わせの毎日を過ごす邦人の人質たちは、それでいて、退屈な日常の中、テーブルゲームや昼食後のいわゆる「ランチタイムセ
