KAATキッズ・プログラム2022
おとなもこどもも楽しめる「KAATキッズ・プログラム」の2022年新作は、天国と地獄の分かれ道で、なくした記憶を探すおしばい。2020年に上演を予定していたものの、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となった本作が、2年の時を経てついに上演を迎えました。作・演出は、本作で自身初のキッズ・プログラムを手がけた松井周、そして主人公は、日本演劇界を代表する俳優・白石加代子が演じています。
第65回公演
交通事故の長い昏睡から覚めたピタ郎は夢の中で出会ったジェニーという白い猫との再会を願っていた。水の鍵を使いめでたく再会した二人は猫の視点から社会の事ごとを見つめ出す。人間界ではまるでノラ猫のように汚いモノとして扱われるが、卓抜した水の使いであるジェニーはまいた緑のスカーフから取り出したジュースの素で汚い水を“甘い水”に変えてしまう。しかしそのジュースの素こそ、既に禁止された人工甘味料を使った製品だ
第67回公演
あらすじ:月光射し入る浅草・神谷バーの店内で、人形に言葉を吹き込む腹話術師の青年、朝顔とビニ本のモデル女、モモが再会する。朝顔は腹話術の人形・夕顔を探し続けている。水に沈められた人形たちを救出しようと巨大な水槽に潜る朝顔。しかし、探し続けていた夕顔はモモにおぶられていたのだ。混乱を重ねる朝顔にモモは訴える。-助けて、ビニールの中で苦しいあたしを!-水の中からビニールの城が浮かび上がる。その中にいる
第68回公演
誰か知る相愛橋のある横丁。すえたドブ川の袂にあるうらぶれの傘屋に、今、聖にして醜怪な万年少女が、おちょこの傘にさし飛んでくる。傘屋を営むおちょこは修理を頼みに来た客・石川カナに恋をした。いつか彼女に「メリー・ポピンズの傘を待たせる。」という夢を描くおちょこ。傘屋に居候している檜垣は、カナがかつて人気歌手の子どもを産んだ挙句にショッキングな出来事を引き起こした張本人だと気づく。檜垣はその歌手の元マネ
劇作家・川村毅が書き下ろし、文学座所属の名優・小林勝也が主演、新宿三丁目・雑遊にて上演してきた<都市を彷徨う男が巻き込まれる悲喜劇一時間一幕>形而上的スラプスティック・コメディ『路上』シリーズ。2020年夏、世界的な新型コロナウイルス禍の中、この日この時の新宿の空気を遺すべく、新作を書下ろし緊急公演を行った。