昭和38年(1963年)、秋の東京。オリンピア・スターパークは、アジア圏初のオリンピックとして、国を挙げて準備に余念のない東京五輪に合わせ建設されたホテルも備えた複合娯楽施設。12月の開館を前に、施設の宣伝のためにプレ・オープン・パーティは行われていた。しかし、この施設の施主だった実業家・諸星光作(山崎一)は既にこの世にいない。その遺志を継ぎ、娘・瞳(小池栄子)が切り盛りしており、瞳のいとこ・丸山
劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が書き下ろし。高度経済成長前夜の、パワーを内包し、どこか不穏でノスタルジックな昭和32年の東京・新宿。混沌とした時代、軽演劇の劇団「三角座」を舞台に喜劇人と彼らを取り巻く人々が織りなす、哀しくて可笑しい群像劇。
一人は派遣された。一人は強制された。二人の友情が 完璧な喜劇コメディを創り上げた。
【あらすじ】戦前、早稲田大学と慶應義塾大学による早慶戦は全国を沸かせる人気であった。しかし戦争が始まると、アメリカ生まれの「野球」は、敵国のスポーツとして政府から弾圧を受ける。両大学の野球部員たちは「野球の灯を消さない」と必死の抵抗をするが、徴兵猶予解除が決定し学徒出陣をすることとなってしまう。出兵を前に「最後にもう一度野球がしたい!」との熱い思いが、様々な壁を越え、「最後の早慶戦」の実現へと実を