戯曲の達人、小幡欣治の書き下ろし。2004年初演。戦前の昭和、浅草で生まれ育った小幡が望郷の思いを込めた傑作です。大滝秀治、奈良岡朋子、日色ともゑの共演が話題を呼びました。還暦を過ぎて隠居した浅草っ子のおじいちゃん、結婚したいと言い出した。相手は二十も若い吉原の花魁あがりとか。一男四女の家族会議はすったもんだの大騒ぎ。父親思いの長女が訪ねていくと、役者たちも出入りする浅草の十二階下のカフェのママで
原作小説はフランスの文豪エミール・ゾラが19世紀パリで生きる下層階級の人間群像を描いた名作。ソビエトで脚色されたバージョンを北海道をはじめ各地で上演し、東京では追加公演をおこなった。
宇野重吉演出、北林谷栄主演で日本中を感動のるつぼに巻き込んだ名舞台。1963年初演から2003年まで462回の上演を重ねました。瀬戸内海の劇詩人といわれる小山祐士が、原爆の惨禍を庶民の目から見つめた人間味あふれるさわやかな叙情詩劇です。瀬戸内海の小さな島。ハナ婆さんは泰山木の木の下で質素に暮らしていました。早春のある日、木下刑事がハナ婆さんを訪ねてきます。堕胎の罪で逮捕しにやってきたと言うのです…
深沢七郎の名作「楢山節考」を北林が新しい視点から自在に劇化。三谷昇、加藤土代子が客演。
海峡にのぞむ理髪店「山猫BARBER」。店の親方は昔カミソリで細君のノドを掻っ切ったとか。だけど細君も娘さんもちゃんといるようです。 北海道の炭鉱でガス爆発にあって温泉療養に行くという青年、なぜここへ来たのか自分でもわかりません。久しぶりのお客にカミソリを手にした親方、見習いに手伝わせますが危なっかしくてしょうがない。別役ドラマ独特の滑稽きわまるやりとりと時間の交錯、そこから不気味な記憶がよみがえ