演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団民藝は1950年4月3日に創立(前身は1947年発足の民衆芸術劇場=第一次民藝)。築地小劇場、新協劇団など「新劇」の本流を歩んできた滝沢修、清水将夫、宇野重吉、北林谷栄らによって「多くの人々の生きてゆく歓びと励ましになるような」民衆に根ざした演劇芸術をつくり出そうと旗あげされました。2000年からは大滝秀治、奈良岡朋子が代表をつとめ、現在は小杉勇二、樫山文枝、日色ともゑ、丹野郁弓を中心に、劇団ならではの層の厚さを生かしたアンサンブルによる密度の濃い舞台づくりをめざしています。
宇野重吉演出、北林谷栄主演で日本中を感動のるつぼに巻き込んだ名舞台。1963年初演から2003年まで462回の上演を重ねました。瀬戸内海の劇詩人といわれる小山祐士が、原爆の惨禍を庶民の目から見つめた人間味あふれるさわやかな叙情詩劇です。瀬戸内海の小さな島。ハナ婆さんは泰山木の木の下で質素に暮らしていました。早春のある日、木下刑事がハナ婆さんを訪ねてきます。堕胎の罪で逮捕しにやってきたと言うのです…
ゴーリキーの『どん底』は日本でも100年以上前から数多く上演され、劇団民藝では創立10周年と40周年の節目に上演しましたが、その歴史的傑作が吉永仁郎氏により戦後間もない東京を舞台にした創作劇へと大胆に生まれ変わりました。闇市を頼りに底辺でたくましく生きる人々のユーモア溢れる群像劇。劇団創立70周年記念作品。
岡本綺堂の世界、1921(大正10)年発表の戯曲を上演。鬼貫役の滝沢修は本作が最後の舞台出演。
実存主義者サルトルの恋愛喜劇。19世紀の優れたシェークスピア俳優キーンの生涯を題材に、1836年に上演されたデュマの「キーン、あるいは狂気と天才」をサルトルが現代的に改作。シェークスピア劇を演じるキーンを、滝沢修が颯爽と演じて話題を呼びました。19世紀初め、ロンドンの社交界では二つの噂がもちあがっていました。デンマークのイギリス大使夫人がキーンに惚れているという噂と、大富豪の娘がキーンと旅立ったと
