ソ連の作家ミハイル・ブルガーコフを題材とした評伝劇。ブルガーコフは、その著作が「反革命的」であるとソ連では出版禁止や上演禁止になった作家だが、その才能はスターリンにも認められており、それゆえモスクワ芸術座から生誕60年を記念したスターリンの評伝劇の執筆が彼に依頼された。本作は、このスターリンの評伝劇を書いていた時期1938~1940年のブルガーコフを取り上げ、独裁者スターリンとの関係を描いた作品。
「国家と芸術家」シリーズ
ドイツの作家エーリヒ・ケストナーの作家人生の始まりとともにナチスが勃興し、両者が対立していく様子を、彼の映画業界の仲間たちやレニ・リーフェンシュタールとの交流を通して描く。抵抗の作家と呼ばれたケストナーは、1941年にゲッベルスの要請を受け、映画「ほら男爵の冒険」のシナリオを書いてしまう。1945年には、リーフェンシュタールと、疎開先のオーストリアの山村で、芸術家の倫理について議論を戦わせる。