江戸三味線音楽の変遷
江戸三味線音楽の変遷
三味線音楽が花開いた江戸時代で、同時代の音楽シーンはどのような状況だったのでしょうか。江戸の社会が50年ほどで変化している状況と音楽を重ねた新しい江戸三味線音楽史が始まります。
慶安4年(1651)から元禄13年(1700)まで
この間には明暦の大火(1657)があり、江戸の年は一変しました。新吉原が誕生し、音楽では半太夫節と外記節と大薩摩があったと推定されます。
お話 竹内道敬
半太夫(河東節)「きぬた」
浄瑠璃 十寸見東治、十寸見東裕
三味線 山彦青波
上調子 山彦暢波
外記節(河東節)「浮世傀儡師」
浄瑠璃 山彦ちか子、山彦花葉、山彦摩耶
三味線 山彦千子
上調子 山彦季代乃
大薩摩(長唄)「矢の根」
唄 杵屋巳津也、東音味見純、芳村辰三郎
三味線 杵屋巳太郎、今藤龍市郎、柏 要二郎
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
日本製鉄文化財団は、紀尾井ホールを拠点に音楽分野(洋楽および邦楽)における音楽家の育成、演奏会等の開催、優れた音楽活動に対する支援を目的として1994年に設立されました。クラシックコンサートホール(紀尾井ホール800席)、日本の伝統音楽専用ホール(紀尾井小ホール250席)において、当財団はホール専属のオーケストラである紀尾井ホール室内管弦楽団の運営を始め、クラシック音楽、日本の伝統音楽公演の企画・制作等を行っています。これらを通じて我が国の音楽文化のさらなる発展に寄与することを目指しています。
音楽でつづる文学
鎌倉時代に成立し、平家の栄華と没落を描いた軍記物語「平家物語」は、後世の芸術にも様々な影響を与えました。巻7≪竹生島詣≫の主人公は、清盛公の甥の平経正です。彼は詩歌・管弦にたけた風流人で琵琶の名手。木曽義仲討伐のために北陸へ向かうに際し、琵琶湖上の竹生島で戦勝祈願を行います。経正の素晴らしい琵琶の音に白竜も現れるという、つかの間のお話です。
江戸音楽の巨匠たち~その人生と名曲
今日の私たちに伝えられてきている「江戸音楽」を、その時代にあって創り、育んだ巨匠たちに焦点を当てたシリーズ。第12回はお座敷長唄を手がけ、傑作を残した、長唄中興の祖 十世杵屋六左衛門対談 竹内道敬、徳丸吉彦「官女」 唄 吉住小多紀、吉住小世宇、吉住小紀花 三味線 杵屋静子、杵屋六多之、杵屋勝孝「秋色種」 唄 杵屋利光、杵屋巳之助 三味線 杵屋栄八郎、杵屋勝十朗「賎機帯」
当代の至芸を、芸談と演奏で余すところなく存分に堪能する「きく会」不世出の名人 堅田喜三久の音世界に浸る一日杵屋正邦作曲 「重陽」小鼓 堅田喜三久長唄「島の千歳」 唄 今藤政貴、今藤長一郎、今藤龍之右 三味線 今藤政太郎、杵屋栄八郎、今藤政十郎 小鼓 堅田喜三久 堅田喜三久構成 囃子組曲 「獅子」 笛 中川善雄 小鼓 堅田新十郎 大皷 堅田喜三郎 太鼓
邦楽 華麗なる技
邦楽の「技」と通じてその楽しさを堪能するシリーズ。客席からは見えない下手の御簾内から舞台を窺い、演者と息合いをはかっていく黒御簾音楽の巧みな技をご堪能ください。鼎談 藤舎呂英、柏要二郎、土田牧子黒御簾メドレー 唄 杵屋巳津也、杵屋佐喜、杵屋喜三助 三味線 柏要二郎、稀音家一郎、松永直矢 囃子 藤舎呂英、藤舎清之、藤舎呂裕、藤舎呂凰/福原百七長唄「あたま山」 唄 杵屋巳津也