ある街に絵描きが居た。
彼女は日頃からあまり人前に姿を見せず、絵ばかり描いて暮らしている。どうやらそれは、ちゃんとお金になっているようで、時たま人がやってきては、絵を買っていく。
絵描きは生まれたときからこの街に居て、幼少期からずっと絵を描いていた彼女は、友達らしい友達も出来ず、周囲の人々に「変な子ちゃん」と言われ続けていた。
そこへ、音楽家がやってきた。
彼女はずっと各地で歌を歌って暮らしていて、ちょうどこの街にたどり着いたところだった。
ある日、通りかかった絵描きの家先で偶然彼女の絵を見た音楽家は、その作品に一目惚れをする。そして、どうにかして、絵描きにこの感動を伝えようと試みる。
ここから、絵と歌、という不思議なコミュニケーションが始まっていく。やがて、孤独から始まった彼女達の創作活動は、それぞれに変化を見せていく。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
オンデマンド配信。事前に会員登録が必要です。(月額1,045円)
木村恵美子が立ち上げた演劇企画。「本質の探求」をテーマに活動している。