いずみたくが『日本の日本人による日本人のためのミュージカル』として取り組んだ中に、ウィリアム・シェイクスピアの作品がありました。永きにわたり世界中で広く演じられてきた古典の台詞劇を日本人ならではの感性でミュージカルにしたものです。
いずみたくが、若かりし頃、共に演劇を作った仲間に、青年劇場の瓜生正美がいます。いずみたくは、瓜生正美が手掛けた青年劇場の作品の多くで音楽を担当しています。「A Midsummer Night’s Dream」は、「真夏の夜の夢」として1964年に青年劇場で初演。その後、劇団フォーリーズによりミュージカルとして1978年に再演をした、瓜生正美×いずみたくコンビによる作品です。再演のミュージカル化の際には、山川啓介の作詞で歌が多数書き加えられました。力強いメロディラインのインパクトのある楽曲は、50年を経た今も、色あせることはありません。シェイクスピアが描く人間の業の深さを音楽で表現した作品といえます。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
作曲家のいずみたくが1977年に創ったミュージカルを専門に上演する劇団。
舞台は1931年、日本統治下の租界地・大連。中国でありながらも、外国人が居住し、貿易や経済活動を行い、賑わっていた。また、日本の中国侵略活動の根拠地として在留日本人も多く集まっていた。そんな大連に作家志望の青年、日暮隆夫が放浪の旅のすえにやってくる。日暮は無為徒食の日々を過ごし、かろうじて生計を立てていた。そんな彼のところへ、友人の安東泰男が一人の娘を連れてくる。彼女の名前は徳大寺茉莉。ダンスホー
この作品は、灰谷健次郎の「太陽の子」を、2019年にイッツフォーリーズがミュージカル化した作品です。1975年の沖縄と神戸を舞台に小学六年生の“ふうちゃん”の目を通して人々の心の交流を描きます沖縄復帰50周年にあたる2022年。沖縄は問題を抱えたまま、50年という年月のみが過ぎていっています。この節目の年に、「人間の本当の優しさとは何なのか」という、灰谷健次郎が生涯問い続けたテーマを音楽と笑いに包
17歳のいずみは、空を飛びたいと願っていました。空を飛べれば、どこか遠く、そう、ネバーランドのように永遠に大人にならない世界に行けると信じていたから……。いずみが空に手を伸ばし飛ぼうとすると、いつしかそこはピーターパンのいる世界、ネバーランドになっていたのでした。ルフィオ、トゥートルズ、エコーの迷子たち、インディアンのタイガーリリー、人魚のビスカ…そしてピーターパン。名前を聞かれたいずみは自ら「ウ
ギリシャ劇でありながら、その作品の持つ現代性。女性の主張が男たちに戦争をやめさせ平和に導く物語。セックスストライキをしてまで、男達と闘う女性の姿。そして強い女に弱い男。やはり男に弱い女。現代的でセクシーで喜劇的なミュージカル。
