「君が長く深淵を覗き込むならば、深淵もまた君を覗き込む」
フリードリヒ・ニーチェ『善悪の彼岸』より
足元を覆いつくすアスファルトのように、
深淵は僕たちの日常に寄り添っている。
足元に砕け散ったフロントガラスの破片のように
僕たちの身体は今ここに放り出されている。
深淵に映り込む影が、僕たち自身の姿であり、
身体そのものであるのなら、
明晰とは、ただそこから逃れることなく、
ただここにあることを、
ただひたすら見つめる眼差しなのだ。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
土方巽直系の舞踏振付法を学んだ振付家の大橋可也によって1999 年に結成され、東京を拠点に活動しているダンスカンパニーである。ハードコアダンスを提唱、現代社会における身体の在りかたを追究することをその活動の主題としている。
2008年発表の『帝国、エアリアル』では関連するフリーペーパーを制作、配布するなど、ダンスの枠組みを大きく超える活動を行っている。2013年、写真家GO撮影の写真集「Books, Phantoms」を発表。
2013年法人格を取得し、一般社団法人大橋可也&ダンサーズとなる。
東京オリンピックを翌年に控えた2019年、日本コンテンポラリーダンスの極北をひた走る大橋可也&ダンサーズが結成20年目に発表した「ザ・ワールド2019」は、江東区湾岸地域TOLOTの1300㎡空間に4部構成、ハードコアかつストイックな上演5時間を超えるエキストリーム・2デイズ・パフォーマンス。リサーチから生れた振付を記録したノーテーションブックの配布もおこないました。第3部は、吉開菜央による映像と
閉じていること。だからスペースが生まれる。開かれる。ドラマはそこから生まれる。これは作品の作り方の話でもある。といっても、いつもそういう作り方をしているのだけど。今回が特別なのではない。しかし、今回はあえて、閉じている、という事を強調しておく。僕たち自身も閉じていた。そこに意味があったのだと思う。これからは変わってもいいかもしれない。開かれたカンパニー?ダンス?に。ハードコアダンスってとっつきづら
ガラス張りの劇場に沈む太陽と昇る月。《土地の記憶を吸う吸血鬼》をモチーフにしたパフォーマンスプロジェクト「ザ・ワールド」2017作品。東京オリンピックを直前に控え日々変貌する豊洲を舞台に、FALLING GOOD SUN、BAD MOON RISING の2作品を上演しました。1. 跛行者あるいは私たち出演:後藤ゆう、山本晴歌、田端春花、伊藤雅子、中原貴美子、秋山実優、高澤李子、高橋由佳2. 若い
大橋可也&ダンサーズがドラマトゥルク長島確とともに2013年に始動したリサーチ型ダンスプロジェクト《ザ・ワールド》最終作品。