小野寺より子と小野寺進は、木造一軒家に二人だけで住んでいる。姉弟揃って、それなりの年齢にも拘わらず未だ独身。だからそれなりの悩みも抱えているのだが、互いに相手を気遣い、そんなそぶりは見せない。なんだかいい関係なのだ。しかし、ある日、些細なことから二人は喧嘩をしてしまう。進は「自分に非はない」と思いつつも、朝食を一品減らすなど姑息な攻め方をしてくる姉に根負けし、形だけでも詫びようと決意する。でも直接謝るのは癪に障る。そこで、姉の好きなラジオ番組にメッセージを投稿し読み上げてもらうことに。だが、待ちに待ったオンエア当日、なんと家に自主映画の撮影隊がやってきてしまう。「古い家の造りを気に入った! 撮影場所に使わせて欲しい!」と映画監督の手塚英作が同級生であるより子に頼みこむ。英作の提案を受け入れるより子とは対照的に焦る進。撮影は一日かかるらしい......。「このままではラジオを聞いてもらえない!」。そして撮影隊のメンバーは役者もスタッフも素人ばかり。あれこれミスを連発し、撮影は一向に進まない。果たして、無事に映画はクランクアップできるのか、そして、より子の耳にメッセージは届くのか!!! そんな......他愛ない一日の話。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
演劇やミュージカルなど、さまざまなジャンルの舞台の企画制作・上演をしています。毎年夏の定番となったブロードウェイ・ミュージカル「ピーター・パン」をはじめ、ホリプロが制作する舞台「ホリプロステージ」は、多くのファンの方々に親しまれています。これまで「ムサシ」「身毒丸」「海辺のカフカ」など、故・蜷川幸雄氏演出舞台の海外公演を数多く実施し、ニューヨーク・ロンドンで高い評価を得ました。「スリル・ミー」「フランケンシュタイン」など国内の人気作を上演するほか、近年は「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」「メリー・ポピンズ」などの海外大型ミュージカルの上演、そして世界中で大ヒット中の舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」のアジア初上演を実現するなど、日本における舞台制作会社の地位を確立してきました。自社で企画制作し、韓国でも上演されているオリジナル作品「デスノートTHEMUSICAL」は、ホリプロ初の海外ライセンス作品となります。
大災害によって壊滅した町で半壊した家に住み続ける兄と妹。 兄、晃郎は酒浸りとなったが、かつて精神を病んでいた妹、麻希子はむしろ回復しつつある。書けない作家一ノ瀬が現れ、元編集者の晃郎に「物語を書かせろ」と迫る。麻希子に想いを寄せる巡査の村田は、家を出ない兄妹の世話を焼き見守っている。純粋さと狂気のハザマにいる麻希子。一ノ瀬のために外出した麻希子は鳥居と出会い、生活のため「ボランティア」と称した仕事
天下分け目の関ヶ原の戦いの武将たちの戦略と、その裏にある、画策・苦悩・葛藤の人間臭さを描いた作品。時代を大きく動かしたものとはなにか。主君と家臣、親友、親子、いつの間にか愛し合っていた二人・・・。人と人で結ばれた強い絆が時代に翻弄されていく。
18世紀末のロンドン。エレファント・マン(ジョン・メリック)<藤原竜也>はその奇形から長く人に迫害されながら育っていく。見世物小屋にいたメリックは若くして地位を得た解剖学者トリーヴズ<今井朋彦>と出会う。ロンドン病院で保護され暮らしていくメリックに普通の人生を送らせようとトリーブズは努力するが周囲の好奇の目は止まない。そんな中女優のケンドール夫人<小島聖>がメリックの元を訪れ二人の交流が始まり、や
赤坂ACTシアター開場5周年記念シリーズ第1弾にして、松山ケンイチ初舞台作品。勘違いから1年早く羽化してしまった蝉の若者ゴッホが、恋人との約束を守るために自らの運命と闘う姿を描いたファンタジックな作品。2000年に解散した関西の人気劇団“惑星ピスタチオ”の座付作家兼演出家を務めた西田シャトナー演出。