(フライヤーより)誰もが二つの永遠の駅をつなぐ列車の乗客である
1968年「広域108号事件」を題材。 死刑判決を受けた男が、自身の半生を物語る。
行くは天国 帰るは地獄会社員の岬智朗(袴田吉彦)と教師をしている関(安田顕)は高校からの同級生。人生の曲がり角にさしかかり、世間のしがらみや、ややこしい問題を抱えて行き詰まっていた二人の前に、高校生のときに「事故」で死んだはずの智朗の弟・達朗(平岡祐太)と同級生の遠山(内田滋)が突然現れる。15年ぶりの奇妙な再会に戸惑う智朗と関。だが二人は、次第に死者であるはずの達朗たうに馴染み、後ろめたさを感じ
2014年、創立100周年を迎え、“女性だけのレビュー劇団”として、いまや日本のみならず、世界でも知られる存在である、宝塚歌劇団。その長い歴史の中で、かつて「男子部」があった事実は殆ど語られていない。1945年、「明日の宝塚スター」を夢見て集まって来た男たち。しかし9年後、解散。その間、彼らはメインステージである宝塚大劇場に一度も立つことはなかった。そんな男たちの、ちょっと可笑しくて切ない青春グラ
花のパリ。女の仕組んだ、逆転の狂詩曲。あなたはもう笑ってはいられない。フランスのヒッチコックと称されるロベール・トマの最高傑作コメディ・サスペンスが新訳&豪華キャストで蘇る。パリ郊外にある豪邸。結婚して半年足らずのフランソワーズ(中越典子)は、夫・リシャール(橋本さとし)の酒と賭博と暴力の日々にすっかり疲れ果て、早くも離婚を考え始めていた。しかし、いざ夫を前にするとその危険な魅力に抗しきれず、つい
ミュージカル界のトップスターが集結!濃密な空間で織り成す、珠玉の音楽劇妻フユコを亡くしたカメラマン、ミノル(橋本さとし)はショックから仕事に身が入らず、酒浸りの日々を送っていた。フユコの親友だったヤヨイ(堀内敬子)は、その様子をみかねて撮影の仕事を紹介するが、気乗りしないミノル。そんなさなか、妻そっくりの女性(新妻聖子)がミノルを訪ねてくる。アメリカに行ったきりで音信不通だったフユコの妹、ナツコだ
河上肇の登場しない井上ひさしの「貧乏物語」社会問題としての資本主義・・・「貧乏ってなに?」と問う人すべてに捧げる可憐な女性六人の事情と人生。時は大正5年...第一次世界大戦の好景気の最中、誰もが少し浮かれて、本当の''貧乏''を見ようとしなかった時代に、ベストセラーになった河上肇の『貧乏物語』。 その河上肇の周りには、こんなにも素敵な女性たちがいた。私たちはおんなじ問題の前にいる。こまつ座24年振
昭和庶民伝三部作 第二作
進駐軍の占領下で、今日を生き抜くために人びとは闇の売り買いに必死だった。親を亡くし、子を亡くし、夫を亡くし、友を亡くした人びとが、世の中の新しい枠組みの中で、無我夢中に生きていた。ひとり息子の健太郎を戦地に失った愛敬稲荷神社の神主牛木公磨も、今では近くに住む五人の未亡人たちと寄り合って、闇米の調達に奔走している。そんなある夏の日。思いもかけず、死んだはずの健太郎が愛敬稲荷神社にひょっこりと帰還する
生きることは絵空事、束の間の妄想にすぎない。うつつか夢か、光か影か、桜か雪か……真を求めて偽に出会う。舞台は百花繚乱元禄の世。あの「忠臣蔵」が、今、虚実の狭間に蘇る時は元禄。人気役者・沢村宗十郎(藤木直人)は豪商・天野屋利兵衛(生瀬勝久)に、娘のおかる(中越典子)を嫁にしたいと懇願するが、まったく相手にされない。大石内蔵助(橋本じゅん)は、主君・浅野内匠頭(中村まこと)が吉良上野介(粟根まこと)と
ここは、とある町の小さなスーパーマーケット「フレッシュかねだ」。夫の会社の倒産からパートタイマーとして働くことになった秋子は、やがてこのスーパーの信じられない実態を目の当たりにすることになる。「フレッシュかねだ」起死回生を狙った”激安セール”の日は迫る!!
のどかな春の日、ブンナは仲間の制止も聞かず、未知の世界を求めて椎の木に登ります。ブンナは夢にみた天国だと思いました。しかし、そこは怖い鳶の餌ぐらでした。百舌、雀、蛇、鼠、牛蛙が次々に捕らえられ運ばれてきます。そして、死を目前に壮絶な“生きるための戦い”を繰り広げます。蛙の天敵もまた弱肉強食の自然界に生きていたのです。想像を絶する世界に遭遇するブンナ。夏がきて秋から冬、季節はめぐる…。
明治44年秋、岡崎の女子師範学校寄宿舎には、教師を夢見る少女たちが日本各地から集まっていた。誇りと若さにあふれる学舎では、下級生の憧れ、教師達も一目を置く文武両道の光島延ぶが仲間達と生活をしていた。一人の女性との出会いで未知への扉が開かれ、好奇心と夢が膨らんでいく日々であったが、ある日校長の手によって「質実剛健」の校風が「良妻賢母」にぬりかえられてしまった。少女たちの怒りは爆発し、「ストライキ」を
新しく日本の元号が変わって、昭和という時代はまたひとつ過去の時空へ遠のいていった。昭和……大きな敗戦を経験し、復興を果たした日本人は、ついに高度経済成長期を迎えて、めまぐるしく変貌した。この作品は、そんな反映と華やぎの陰で、じくじくと己れの肉体を蝕まれ、生命さえも脅かされた人々の声なき声を描いていく。
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(フライヤーより)『C.B.』とは、19世紀のフランスの詩人、シャルル・ボードレールのこと。あらゆる俗物主義に反抗し、孤独を愛し、酒や薬物で絶えず神経を刺激しながら、失語症で死んでいった男。そして、生涯にただ一つの詩集『悪の華』を残した男。ザズゥは、このC.B.のダンディズムを「無理してでも恰好つける男」として捕らえ、ザズゥの演劇美学である男芝居=ハードボイルド・スタイルと共鳴させます。
(フライヤーより)突然ですが、演劇というものは、舞台の上に今実際にいる人間が、今実際に何かを思っているところを見せる、ということにつきると私は考えています。たとえば、舞台の上の人間が恐竜を見て、ものすごくおっかないと思っているところを見せるのであって、必ずしも恐竜ごと見せる必要はないということです。舞台の上の人間から台詞を奪ってしまい、台詞で説明したり、補ったりすることなしに、思っていること、つま
子や孫を殺される悲劇にみまわれるトロイアの王妃・ヘカベを白石加代子が、その美しさが戦争の原因となったヘレネを和央ようかが熱演する。日本人、イスラエル国籍のユダヤ系、アラブ系という三つの文化の俳優が出演し、台詞が日本語、ヘブライ語、アラビア語で展開されていく。
(フライヤーより)「これから旅にでる。一緒に行きたかったら上野駅の翼の像の前に来い。十時から十分間だけ待つ。」極道小説家の木戸孝之介は、契約愛人の清子を連れて、ホンモノのヤクザである叔父・仲蔵が経営する”あじさいホテル”通称”プリズンホテル”へ、仕事も兼ねた二泊三日の旅にでた。だが、執筆中の作品の主人公が実際に姿を現したのを契機に、孝之介の人生に関わるような事件が続発した。孝之介の尽きせぬ母への愛
『セールスマンの死』(22年春)の斬新な演出で日本の演劇ファンをうならせたショーン・ホームズが豪華俳優陣と日本クリエイターと創る23年版『桜の園』。全員、どこかおかしい…。そこにいるのは亡霊か、それとも現在の私たち?
(フライヤーより)時は、検閲厳しき昭和15年。劇団『笑の大学』座付作者と警視庁の検閲係。これは喜劇(コメディ)ではない。喜劇(コメディ)をテーマにした人間ドラマだ。
一人は派遣された。一人は強制された。二人の友情が 完璧な喜劇コメディを創り上げた。
PARCO PRODUCE 2021
本作品は、2019年ロンドンのアルメイダ劇場のアソシエイトディレクターであるロバート・アイクが、1912年に発表されたシュニッツラーの「Professor Bernhardi(ベルンハルディ教授)」を翻案、演出し、同劇場で開幕するやいなや、連日SOLD OUT、ザ・ガーディアンをはじめ各紙でFIVE STAR★★★★★(最高評価)で絶賛され、翌2020年、英国で最も権威あるローレンス・オリヴィエ賞
「ごめんよみんな。どうしてなのかは知らないけれど、涙がいっぱい出 てくるよ。けれど何度も立ち上がる。不思議な力がそうさせる。心のかたすみに急に生まれたこの気持ち……ごめんよみんな」少女パコ(志村玲那)が手にした絵本「ガマ王子対ザリガニ魔人」は、意地悪で金持 ちの老人・大貫(吉田鋼太郎)の人生を大きく変えてしまい……。ダメ人間だけれど愉快な入院患者ばかりの古びた病院で、サマークリスマスにもたらされた
小野寺より子と小野寺進は、木造一軒家に二人だけで住んでいる。姉弟揃って、それなりの年齢にも拘わらず未だ独身。だからそれなりの悩みも抱えているのだが、互いに相手を気遣い、そんなそぶりは見せない。なんだかいい関係なのだ。しかし、ある日、些細なことから二人は喧嘩をしてしまう。進は「自分に非はない」と思いつつも、朝食を一品減らすなど姑息な攻め方をしてくる姉に根負けし、形だけでも詫びようと決意する。でも直接
父アガメムノンを殺した実の母親クリュタイムネストラを殺し、仇討ちを果たしたオレステスは、姉エレクトラの看病もむなしく、正気と錯乱を繰り返して衰弱していった。町ではアルゴス人たちが母親殺しの姉弟の処刑方法を投票で決めようとしている。ヘレネの巻き起こしたトロイア戦争から帰国したメネラオスに助けを求めるが、居合わせた祖父のテュンダレオスにもののしられ、二人は悲嘆にくれる。死刑が確定したという知らせを聞き
三谷幸喜の書き下ろし作品。小説「ジキル博士とハイド氏」をベースにしたコメディ。19世紀末のロンドンを舞台に片岡愛之助、今作が初舞台となった優香、藤井隆らが出演。二重人格をテーマに据えたロバート・ルイス・スティーヴンソン著作の怪奇小説「ジキル博士とハイド氏」に着想を得た、シチュエーションコメディ。「ただ面白いだけの、笑った後に何も残らない喜劇を創りたい」と三谷が語るように、彼自身が感じる普遍的な笑い
世界的に評価される村上春樹の傑作長編『ねじまき鳥クロニクル』を、イスラエルの奇才 インバル・ピントと気鋭のアミール・クリガーの演出、アミールと演劇界の俊英 藤田貴大の脚本で舞台化し、音楽を大友良英が手掛けた創造性豊かな意欲作。2020年の初演時に、公演期間の短縮を余儀なくされた伝説のステージが待望の再演。
世界的に評価される村上春樹の傑作長編『ねじまき鳥クロニクル』を、イスラエルの奇才 インバル・ピントと気鋭のアミール・クリガーの演出、アミールと演劇界の俊英 藤田貴大の脚本で舞台化し、音楽を大友良英が手掛けた創造性豊かな意欲作。2020年の初演時に、公演期間の短縮を余儀なくされた伝説のステージが待望の再演。
西洋、日本のさまざまな物語形式を取り入れ、日本人の奥底に眠る近親相姦的感情を浮かび上がらせた戯曲(1978年初演)を、“井上ひさし生誕77フェスティバル2012”の第七弾として上演された。平安時代の奥州・米田庄を舞台に、十五の夏に禁忌を犯した美しく仲睦まじい双子、稲若と日の浦姫と、二人の間に生まれた子供をめぐる数奇な運命を、井上ひさし流のユーモアを交えて描いた作品。
舞台は大正時代。新潟市内の竹山病院産婦人科医長:荻野久作の診察室。そこに一人の女性:とめがやってくる。久作の見合い相手として病院に呼ばれたとめは、当時としてはかなり背が高いが、一目見るなり久作は彼女の虜になってしまう。しかし、診察以外では女性と何を話していいのかわからない久作は仕事のことしかしゃべれない。飾らぬその人柄に惹かれたのかまんざらでもなさそう。そして久作はプロポーズ。しかしその言葉は「僕
慶長17年 陰暦4月13日正午。豊前国小倉沖の舟島。宮本武蔵と佐々木小次郎が、たがいに睨みあっている。小次郎は愛刀「物干し竿」を抜き放ち、武蔵は背に隠した木刀を深く構える。武蔵「この勝負、おぬしの負けと決まった」。約束の刻限から半日近くも待たされた小次郎の苛立ちは、頂点に達していた。勝負は一撃で決まった。勝ったのは武蔵。後に「巌流島の決闘」と呼ばれることになる世紀の大一番は、一瞬のうちに終わる。…
三谷幸喜書き下ろし・演出による、ちょっとほろ苦い大人のロマンティックコメディ。今は亡き女性シンガーと組み、かつては様々なポピュラーソングを発表、ヒット曲を連発して来た作曲家と作詞家二人の男。彼女の7周忌に開かれる追悼コンサートのために久しぶりに顔を合わせた彼らは、彼女に愛されていのは自分だとお互いに言い張りのだが…。