江戸城天守閣に向かって静々と進む比丘尼たち一行の行列。寛永十七年春。伊勢比丘尼寺慶光院新院主は三代将軍家光に七世新院主となった御礼言上のため江戸城へ入った。当時大奥では、家光の乳母であった春日局が大奥取締りとなり大きな権力を持っていた・・
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
東宝演劇部は、阪急電鉄、阪急百貨店、宝塚歌劇団を設立した小林一三(1873~1957)が1932年に東京に設立した映画演劇の製作興行会社、東宝株式会社の演劇部門です。現在東京・日比谷に帝国劇場とシアタークリエを直営劇場として経営しており、通年において様々なジャンルの演劇の企画、製作、宣伝、興行をおこなっております。
二輪の菊はどうしても花器に調和しない。通子の指をもてあそんで、何とか落ちついてくれたかと思うと次の瞬間には、小さな床の間の空白を破って、調和を大きく崩した。やはり一輪だけにした方がいい。もともと鼠志野の鶴首になった花瓶は一輪ざしで、白と薄紫の二輪では、一つの首に二人の女の顔が載っているようで重すぎるのだ。
1966年の有吉佐和子の傑作小説を舞台化。江戸時代中期、紀州の名門・妹背家の娘・加恵が隣村の貧乏医者、華岡家に嫁いできた。花婿の青洲は三年前から京都で医学の修業の身。花婿のいない祝言ではあったが、姑の於継に憧れていた加恵は華岡家の嫁になれただけでも幸せだった。その上、於継は加恵を大事にし、その睦まじさは人も羨むほどであった。青洲の妹、於勝や小陸にも加恵はよく尽くした。ところが、青洲が京都より帰郷す
日本ミュージカル界を代表する演出家小池修一郎と、フランスの人気作曲家ドーヴ・アチアによる新作ミュージカル。本作はフランスの小説家モーリス・ルブランの「怪盗ルパン」シリーズを下敷きに、自由な発想で、各キャラクターが入り乱れる冒険活劇ロマン。アルセーヌ・ルパンと魅惑的な美女カリオストロ伯爵夫人、令嬢クラリス、シャーロック・ホームズをはじめとした著名なキャラクター達が登場し、財宝を巡って様々な駆け引きを
時は幕末。所は奥州。花津藩は花津の城下。花津は今、春の祭りの季節。領民たちの浮かれ気分に拍車をかけているのは、城下の目抜け通りに店開きした「うさぎ屋」の存在である。花津城下に初めておめみえした女郎屋!それも江戸の品川宿で大繁盛していた店がそのまま引っ越してきたという!江戸から花津へ、「うさぎ屋」の引っ越しを言いだしたのは女将のお辰である。お辰はなぜ、江戸を捨てて奥州まで来る気になったのだろうか…