【作品ノート】
光、音、映像、身体一あらゆるエレメントをハイブリッドに融合 することで「特定のエネルギー状態にある絵」を舞台上に現前 化させる梅田宏明の創作哲学は、実質的な処女作である本作 で早くも確立されている。写真芸術からダンスに転身した梅田 のなかには、「ダンスをグラフィックアートとして平面的に見せ たい」というビジョンが当初からあり、その構想を反映するか のようにここでは、速度感を持って明滅するエレクトロニックな 光の画布が空間に配置される。作家が「周辺野で見る映像」 と呼ぶこの幾何学的で【作品ノート】抽象的なモノクロイメージは、ときに原 始的律動感を帯びるデジタル生成されたドラムサウンドと同期 し、ときに舞台中央に位置する梅田の優雅で躍動的なムーブ メントとシンクロナイズしながら、時間経過とともに急激な上 昇線を描き、空間全体のエネルギー値を極限状態まで高めて いく。また舞台中央に「立つ」という極めて日常的な動作から 始動する梅田の身体は、ある瞬間、既知の身体状態を超越し、 未知のアウラをその身体から放出しはじめる。日常から非日 常、そしてまた日常へ。終わりなく変容しつづける異なる身体 状態を、観客は体感する。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1913年に創建された倉庫をリノベーションした文化施設。コンセプトは「芸術文化の創造発信」と「賑わいの創出」。コンテンポラリーダンスやアートを柱に、新進アーティストを世界に発信している。フレキシブルな機能を持つホールとギャラリースペースを有し、ダンス等舞台芸術公演や展覧会、屋外広場でのイベント等を通じて横浜の文化と観光のハブ機能を担う。
作品ノート「孤独」という名の「豚」が肥えてゆく。コツコツ、コツコツ、コツコツと。それは誰かのイビキだったりもする。今、記憶の中だけで君を想う。やり場の無い気持ちを空高く打ち上げて、もう一度君に伝えることができたら。
【作品ノート】「なんて自分は哀れな人間なんだろう」。と言っている口の中が甘くて仕方ないのはなぜでしょうか。ただ優しいだけの薬では、いつの間にか満足できない人間になってしまっていました。たとえ自分にとって毒でありながらも、どうしても摂取することをやめられない薬があります。むしろそのほうが美味しいし心地よくなってしまいました。こんなことなら最初から知らなければよかったとも思いますが。
[作品ノート]ひとりエネル減・・・増。
作品ノート:2015年に初演(20分)。何もない事や、説明の出来ないものを形にするクリエーションの中で、様々な「実験」を試み、ダンサーを[実験用ラット]のように見立てた。2017年の本公演(60分)では「目次」を用いて進行。ラット達に薬品や刺激を与え、精神的な環境に置き反応を見ていく。共通の説明書(振付)と各々にタスクを与え、ダンサー自身も実験を試みた。ダンスは形? 肉体? ダンスは必要か? 違和