作品ノート:
ヒトの移動は10万年前にアフリカ大陸から始まったと言われている。 そして今現在も世界で起こっている。 移動するという行為はあらゆる文明の発展を促しているが、同時に衝突を引き起こす原因ともなっている。 身体の移動行為自体が、コミュニケーションを誘発させる。ヒトは何故身体を移動させるのか。 どれだけ移動してみたところで、それは小さな庭を行き来しているに過ぎないのだ。 それでも、私たちには身体の移動が必要とされている。 理解のためではなく、共感のために。 絶対性のためではなく、多様性のために。
ただ、その場所へ、移動したという事実。それだけで良い。 それ以上もそれ以下もない。 説明も必要としない。 移動するという行為。 その行為から生じるクオリアを、我々は可能ならば共有する。 それは、そこに有る。 それを共有することの意味性は求めない。
ただ、庭があるのみ。 その庭は宇宙を現しながら、常に身体に内包される。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1913年に創建された倉庫をリノベーションした文化施設。コンセプトは「芸術文化の創造発信」と「賑わいの創出」。コンテンポラリーダンスやアートを柱に、新進アーティストを世界に発信している。フレキシブルな機能を持つホールとギャラリースペースを有し、ダンス等舞台芸術公演や展覧会、屋外広場でのイベント等を通じて横浜の文化と観光のハブ機能を担う。
作品ノートHetero= 異なる一つの性・身体・空間と、二つの性・身体・空間私の中の視界いつの間にかあなたに映る私それぞれの内の景色と外からの視点が重なる時間その境界に立ち現れる、もう一つの時間
[作品ノート]“Edge”(2003,ソロ×デュオ<Compétition>出品作)の稽古中、空間をぎりぎりまで狭めてみようとはいったのがきっかけだった。 「なぜかひどく懐かしい気がして」気がつけば箱の中。 箱とともに約1年、こんなかんじ。
作品ノート:「よく知っている底から水面を見上げ知らない水平線を思い浮かべず 音の届く先まで睡り どこかの花を想う」 これは「海」をモチーフにした作品の一部です。遠く離れた世界のことを簡単に知る ことができるようになった今だけど、どれだけ本当のことを見ることができるのだろうか。様々な海から眺める水平線の先は、想像するにはあまりにも遠い。自分が立って いる海の底にも、人の目に触れない流れがきっとたくさ
作品ノート:古くから日本には“般若心経”という仏教経典に より、あらゆる存在が“空(くう)”であるとされ る考え方がある。“空”は、現代では「そら」や 「からっぽ」、お腹が「すいた」などという意味で 使われる。経典の一節には、万事は生まれもせ ねば死にもせず、眼に見える景色、聴こえてくる 音、伝わる匂いや味わい、触れたり感じること、 増減やそんなものは一切「無い」という。存在に は流動的な変化があ