障害者を解放する岩戸を開く鍵となるであろう、健全者の管理下に置かれ、人間性を奪われた生活の中にある障害者施設の日常生活に素材を求め、障害者の自立とは何かを問う作品。
主宰・金滿里により1983年に大阪を拠点に創設され、身体障害者にしか演じられない身体表現を追究するパフォーマンスグループ。
「身体障害者の障害じたいを表現力に転じ未踏の美を創り出すことができる」という着想に基づき、一貫し作・演出・芸術監督を金滿里が担い、自身もパフォーマーとして出演する。金滿里自身もポリオの重度身体障害者である。
金滿里初めてのソロ作品。韓国古典芸能の大家であった亡き母への思慕と母からの魂の継承を象徴的な舞いに込めた身体表現作品です。大野一雄氏の代表作に「わたしのお母さん」がありますが、「女の側からの『わたしのお母さん』を創りましょう」ということで、大野一雄氏・大野慶人氏に監修を快諾いただき創り上げました。
行政の不手際で若干30歳で非業の死をとげた役者ゲリラ・クヨクヨの追悼公演
生野に家がありながら、そこから遠く離れた病院、施設で育つことを余儀なくされ、地域から消された金満里。自立生活を始めいろいろなひとと出会う中で、もう一度生野と向き合う必要が自然な道として現れた。在日朝鮮のるつぼの中に障害者の爆弾を打ちこんだ先に何が生まれてくるのか。エキサイティングな気分と共に制作された作品。
1996年8月に、エジンバラ・フリンジ・フェスティバルにて初演。「全くビリビリとしびれるような感動にみまわれる」(The Stage紙)「身体の動きというものの美しさ、意味深長さを教えられる。」(The Scotsman紙) 等の絶賛を受けました。その後、更に練り上げ深めつつ、国内各地で上演を重ねた劇団態変の自信作です。