金滿里初めてのソロ作品。韓国古典芸能の大家であった亡き母への思慕と母からの魂の継承を象徴的な舞いに込めた身体表現作品です。大野一雄氏の代表作に「わたしのお母さん」がありますが、「女の側からの『わたしのお母さん』を創りましょう」ということで、大野一雄氏・大野慶人氏に監修を快諾いただき創り上げました。
主宰・金滿里により1983年に大阪を拠点に創設され、身体障害者にしか演じられない身体表現を追究するパフォーマンスグループ。
「身体障害者の障害じたいを表現力に転じ未踏の美を創り出すことができる」という着想に基づき、一貫し作・演出・芸術監督を金滿里が担い、自身もパフォーマーとして出演する。金滿里自身もポリオの重度身体障害者である。
『「さ迷える愛・序破急」三部作』
2019年に初演され、TPAM2020でも上演された「さ迷える愛・序破急」第二作『箱庭弁当』は、クレズマー音楽のライブ演奏の中、捨てられた弁当の具が旅に出て様々な他者と出会うユーモラスなファンタジー。
『「さ迷える愛・序破急」三部作』
コロナ禍の中で三度の延期を経て、今年11月に初演された「さ迷える愛・序破急」三部作の完結編『心と地』の舞台はなんと宇宙。発達し続ける資本主義と強化される管理社会の行く末を問うSF作品です。
態変旗揚げ作品。とかく世に否定される障害者は、自らに目覚めようとしたときから強烈な自己肯定と自己主張なしにはやってこれなかった。「障害者で何が悪い」と自らの<肉体>に伴う特有の格好、話し方、生活様式そのものを肯定する作業。これは障害者にしかできない自由な発想でなされていいはずだ。障害者が行う肉体表現として、芝居はいい方法ではないか。この初めての試みに人々を巻き込み、態変は劇的なデビューを果たした。
障害者を解放する岩戸を開く鍵となるであろう、健全者の管理下に置かれ、人間性を奪われた生活の中にある障害者施設の日常生活に素材を求め、障害者の自立とは何かを問う作品。