時代から棄てられた廃駅のホームに、彼らが待つ幻の列車ははたしてやって来るのか?
ある山あいの駅、すでに廃線となっているその駅に1人の女性がたたずんでいる。彼女は、この近くの丘にある精神病院へ、入院しているはずの弟を捜しにやってきたのだった。
彼女がその廃れた駅で出会う、病院の医師、看護婦、そして患者たち。彼女の出現が、山あいの病院で孤独を抱えながら生きている彼らの間に、少しずつ波紋を広げていく。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1994年に全国初めての県立劇団として創立。劇場<ピッコロシアター>に附属するプロ劇団<ピッコロ劇団>は全国的にもめずらしく、劇場と劇団が一体となって、国内外における質の高い公演活動はもちろん、学校教育や地域づくりに貢献するための演劇指導・普及活動にも積極的に取り組んでいます。劇団代表=岩松了(劇作家・演出家・俳優)
シェイクスピアの「ヴェニスの商人」を下敷きにした鄭義信による日本未発表の音楽劇。2014年4月に韓国のソウル獎忠洞(チャンチュンドン)の国立劇場タロルム劇場で初演。元宝塚歌劇団月組男役トップスターの剣幸と、劇団☆新感線の右近健一を客演に迎え、ピッコロ劇団と関西で活躍する俳優陣が結集しておくる、歌って踊って笑って泣ける関西風シェイクスピア音楽劇。
時計でははかれないながい旅…。時間には、時計が告げてくれる時間と時計でははかれない時間がある。たいくつな時間は長く、夢中になれる時間は短い。これはのびたり縮んだりするもうひとつの時間のなかの物語。兵庫県在住の児童文学界の第一人者、岡田淳氏の代表作を、兵庫県立ピッコロ劇団が舞台化。ある日、少年・悟はふしぎな黒猫・ダレカに出会う。ダレカに誘われて森の中に入り込んだ悟を待ち受けていたものは…。
走ってくる車に体当たりをし、自ら傷つくことで賠償金をせしめるという、奇妙な商売があった。間違えたら命を落とすのであるから、文字通り体を張っての商売である。これはその名人と言われた「当たり屋」が、家族を引き連れ、「体を傷つけなくても生きていける街」を目指して、旅立つ物語…。
電信柱が一本、その下に、ひしゃげた事故車が一台。夕焼けの中、ヨシ、ダイスケ、ヒロシ、サブローが集まっている。胡散臭い「ショーバイ」を始めようとする彼らのもとに、ケイコ、ヤスエ、フーコがやってくる。彼女たちは、ミッキーの子を妊娠したため父親の怒りを買い、家に閉じ込められているミヨコを連れ出す計画を持ち掛ける。ミッキーとミヨコは、「トーキョー」へ行くらしい。ミッキーに金を工面してやろうとする元彼女のサ