折口信夫の「死者の書」を2017年に邦楽作品化し、2023年に松本幸四郎と尾上紫によって舞踊が付けられ「今藤政太郎作品演奏会」にて上演した。「した した」と始まる折口の「死者の書」のことばの音楽性を実際の音楽に結実させ、更に国立小劇場の劇場機構を十二分に使い、音楽作品でありながら舞踊作品また劇場上演作品として三位一体を実現した。今藤政太郎と織田紘二による解説付き。
1935年生まれ。10世芳村伊十郎、3世今藤長十郎、今藤綾子の各師に師事。60年、東京藝術大学音楽学部邦楽科を卒業。東京新聞邦楽コンクール作曲の部で文部大臣奨励賞。同時にNHK杯第一位。以後、演奏活動の傍ら作曲活動を展開。第55回芸術選奨文部科学大臣賞、第66回日本芸術院賞など受賞多数。NHK邦楽育成会、国立劇場養成課、国立音楽大学などの講師を歴任。重要無形文化財保持者(人間国宝)。