プロポーズをした彼は、一月後に失踪した——。彼のいない部屋に残された一本の「木」を手掛かりに、柊円とその友人の江野木優人は失踪した恋人を探しはじめる。しかし、突如として江野木はその「木」に寄生されてしまい……。人とわかり合うために右手にマイクロチップを埋めることになった世界で、もうここには居ない人と、根強く伸びる植物を巡る、他者と共に生きる為の物語。
2014年に北九州市立大学にて学生劇団として旗揚げ。北九州市を中心に演劇公演の創作を続けている。代表の山口がほぼ全ての脚本と演出を務め、少し科学で不条理な世界観とテンポのいい会話で、少し歪んだ人々の物語を上演している。北九州芸術劇場主催の劇トツ×20分2019優勝。代表の山口は「量子の歌声」で第九回九州戯曲賞大賞を受賞している。