椿組2024年春公演
椿組2024年春公演
「コロナ」後の現在——経済、生活を混乱させ今迄の価値観をがらりと変貌させたこの状況は、明治時代初期の開化期と似ている。武家社会が崩壊し旧い身分制度が廃止された時、市井の人々の右往左往が始まった。「平民となった下級武士」を主人公におき、突然新しい生き方を強要された民の人達と社会の混乱を描きながらも共に助け合い生きる人間讃歌を描いた。没落した下級武士が東京に出て様々な混乱の中新しい愛を手に入れる庶民の姿が美しい。
1971年「はみだし劇場」旗揚げ。日本各地で放浪街頭芝居、アジア・シロクロード祭旅など。1990年「椿組」と改名。野外劇を中心としてロマンとスペクタクル、エンターティンメント性を持ちながらも高い芸術性と舞台美術仕掛けの躍動感。街をも取り込んだ演出で毎年意表つくラストシーンを創り上げて来て話題となっている。花園神社野外劇は2022年で38年目。最近は劇場公演も多く、常に旬の作家、演出家と組み話題作を提供している。第50回紀伊國屋演劇賞特別賞、第3回花園賞受賞。
椿組2021年夏花園神社野外劇
1964年の東京オリンピックに向け、急ピッチで作られていた新幹線!戦後日本の復興の証としての国家事業だった。ここ新丹那トンネル工事の現場では難題山積みとなっていた。そこに若い男がやって来て事件が!そして今、箱根駅伝のエピソードと時を越えて繫がっていく・・・。かの昔、熱海の初島に伝わる龍神伝説も!そんな幾つかの「物語」が時空を越えて閃光となり駆け抜けていく!!
椿組恒例、花園神社野外劇。近松門左衛門が二百年以上前に描いた「女殺油地獄」「曽根崎心中」。そこに浮きあがるのは現在を生きる私たちとまったく変わらない世界……愛と金にがんじがらめにされた人びとの姿である。江戸時代の大阪を現在の関西地方都市に移し変え、新たに生まれ出た「女殺油地獄」「曽根崎心中」。そして、そこに、なぜか謎の四十七士……。リアルでポップ、残酷で滑稽な「GS近松商店」に乞うご期待ください。
椿組2023年春公演
「あんた、わたしの一生は小説よかもっと小説のごたるばい」 老女たちは薄羽かげろうのような私をはじきとばして、目のまえにずしりと坐りました。その姿には階級と民族と女とが、虹のようにひらいていると私には思えました。 『私は何かを一生懸命に探していたのです』・・・・森崎和江著「まっくら」より。 戦後、筑豊に生きる女炭坑夫ら百年の聲を聴き歩いた森崎和江。 彼女の出逢った男と女の物語・・・「負けられるか!」
椿組2018年夏・花園神社野外劇
椿組の前身「はみだし劇場」時代の1996年(26年前)同じく花園神社で上演した野外劇を再構成し、泉鏡花物お得意の花組芝居の加納幸和が演出したスペクタクル編。小劇場界の強者が集い魑魅魍魎の怪奇世界を大胆に、花園神社の土の舞台に華咲かせます!「天守物語」と「夜叉ケ池」のいいとこ取り。そこに泉鏡花の少年時代も加味させ独特の世界を展開させます。脚本は今は亡き高取英の耽美な世界が華開きます。松本紀保主演!