2007年東京初演。舞踏家みずからの分身を流木を用いた木偶人形であらわすことで、自他、自己、その他の人間状況をさまざまな局面から追求する作品。何ら意思をもたないヒトガタが最終景には人間の規格を超えて、より進化した存在へとなり変わる。メキシコシティにおいても現地の人形作家との共同作業のもとに上演され話題になった。
1967年東京生まれ、仙台市出身。慶應義塾大学仏文科に在籍中より演劇、ダンス、日舞を学ぶが、1989年、舞踏との出会いが以後の針路を決定づける。玉野黄市、和栗由紀夫作品に出演ののち、1992年よりソロ活動を開始。1995~1998年山海塾に参加。元藤燁子主宰のアスベスト館ではその封印まで舞踏手のみならず振付も手がけた。1997年には自らの集団「東京戯園館」を設立。さまざまな分野のアーティストと関わりつつ、ソロを主軸に世界各所で公演・ワークショップを行っている。