2010年12月東京初演。あらゆる歴史的過去から切り離され、縹渺とした現代性の荒野に生きる人間の状況を直截的な手法で浮き彫りにしたもの。大災害や破滅を示唆する舞踏は、間もなく起きる大震災や放射能汚染を予知したものとも評された。欧米やロシア、ウクライナ、イスラエル、メキシコ、インドネシアでも上演され極度に乾いた世界観は各地で衝撃を与えている。
1967年東京生まれ、仙台市出身。慶應義塾大学仏文科に在籍中より演劇、ダンス、日舞を学ぶが、1989年、舞踏との出会いが以後の針路を決定づける。玉野黄市、和栗由紀夫作品に出演ののち、1992年よりソロ活動を開始。1995~1998年山海塾に参加。元藤燁子主宰のアスベスト館ではその封印まで舞踏手のみならず振付も手がけた。1997年には自らの集団「東京戯園館」を設立。さまざまな分野のアーティストと関わりつつ、ソロを主軸に世界各所で公演・ワークショップを行っている。