フランスを代表する劇作家・演出家パスカル・ランベールと、平田オリザ率いる青年団との国際共同制作作品。ランベールはジュヌヴィリエ劇場の芸術監督時代に、数多くの日本の演劇人たちを招へいし、日本の現代演劇の魅力をフランスに紹介するとともに、今日に至るまで定期的に来日、日本各地の劇場にて作品を発表。とりわけ平田とは信頼関係を築き、「青年団」の拠点・こまばアゴラ劇場との協働プロジェクトを数多く実現させてきた。
本作ではランベールが初めて日本人俳優のために戯曲を書きおろし、双方の交流の集大成としてクリエーションを行った。
フランスを代表する劇作家・演出家パスカル・ランベールによる新作のクリエーション。青年団のコロナ後初の本格的国際交流事業。パスカル・ランベールが初めて日本人俳優のために書き下ろした戯曲を、2006年以来の交流の集大成として、平田オリザ(共同演出・日本語監修)、青年団の俳優・スタッフとともにクリエーションを行っ小さな会社を一代で国際的な大企業に成長させた一家と、正月に集まった親族・友人たちをめぐる物語。2021年9月に江原河畔劇場にて初演。。
平田オリザを中心に1982年に結成された劇団。こまばアゴラ劇場を拠点とし、 平田オリザが提唱した「現代口語演劇理論」を通じて、新しい演劇様式を追求。この演劇理論は1990年代以降の演劇界に強い影響を与え続けている。 また、複数の演出家、劇作家、多数の俳優を有し、日本では珍しい「シアターカンパニー」として活動を続けており、若手アーティスト育成の場としても着実な実績を上げ、才気あるアーティストを多く輩出している。 2020年に劇団の機能を兵庫県豊岡市に移し、豊岡から演劇作品を創作・発信している。
高村光太郎と智恵子の生活を素材に、変わりえぬ日常を縦軸に、文学者の戦争協力の問題を横軸に、詩人の守ろうとしたものを独特の作劇で淡々と描く・・・。平田オリザ90年代初期の名作、10年ぶり、三回目の再演。
1919年3月1日、ソウル(当時の呼び名は京城)。この街に住む日本人の一家、篠崎家の人々は、今日も平凡な日々を過ごしている。ただ、今日は少しだけ外が騒々しい。噂では、朝鮮人たちが、通りにあふれているという。篠崎家からも少しずつ朝鮮人の雇用者が姿を消していく。三・一独立運動を背景に応接間で唄い、笑い合う支配者日本人の「滑稽な孤独」を鮮明に表した渾身のシリーズ第二弾。
青年団プロデュース公演
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閉塞状況の日本を逃れて、南のリゾートへ向かう豪華客船の甲板。「ニライカナイ伝説」をモチーフに、なにげない会話を通して人々の中に潜む差別意識や倦怠感が浮かび上がる…。`90年に沖縄県与那国島でレジデンス制作〜初演した作品の`95年再演ツアーを収録。