専用の劇場や稽古場を拠点として、俳優、舞台技術・制作スタッフが活動を行う日本で初めての公立文化事業集団。舞台芸術作品の創造・上演とともに、優れた舞台芸術の紹介や舞台芸術家の育成を目的とする。2007年に宮城聰が2代目芸術総監督に就任以来、より多彩な舞台芸術作品の創造や国際演劇祭の開催とともに、教育機関としての公共劇場のあり方を重視し、中高生鑑賞事業公演や人材育成、アウトリーチ活動などを展開。
侵入者が通った後の廃墟の世界、記憶も、言葉も持たない子供たちのダンス。
男たちの陰謀と嫉妬、渦巻く憎悪に翻弄されながらしたたかに生きる女――。ルネサンス期のイタリアに実在し、かのヴィクトル・ユゴーが描いた稀代の悪女、ルクレツィア・ボルジア。人を殺めることも厭わない鬼女の顔に、生き別れた息子を想う母の情愛が見え隠れし…。オペラでも知られるルクレツィアの物語を、宮城は大胆にも同時期の日本、すなわち戦国時代後期に置き替えました。舞台は駿府城公園、群雄割拠の戦乱を逞しく生きる
テーバイの王クレオンと少女アンティゴネーの対立を「ナショナリズム」と「テロリズム」という図式に置き換え、国家の政治劇として描く。知的な分析力に優れた演出家のコンセプトが、SPACの俳優の身体と出会い、強度にシンプル化されたギリシア悲劇の世界を野外劇場「有度」に出現させる。
幻想の森に転がる思い出のかけら樅の木の下にポツンと置き放しになっていた子供のゴム長靴、その先に転がっていたジンの空き瓶。無意味でありながらどこか懐かしい連想。
