彼女には師匠との約束があった。
二十年後のその日に、もし空が晴れていればまた会おうと師匠は言い残した。
彼女は二十年後のその日の天気を事前に知りたかった。
気象予報士達は必死で“姫”の思いに答えようとしていた…
彼女の周りをひらひらと舞う一羽の蝶。
その些細な蝶の羽の動きが、周り巡って気候を変えた。
真冬の大地に春がやってきた。
「蝶のように、マイベイビー」
1990年、早稲田大学演劇サークル「演劇倶楽部」のメンバーであった 松村武、八嶋智人、吉田晋一ら5名で旗揚げ。
以来、主宰の松村武が全作品の作・演出を担当。
八嶋智人、山崎樹範ら映像でも活躍する個性的な役者が揃う。
ハイテンションでテンポのよい笑いで壮大な物語へと観客を連れ去る独特の作風と、演劇ならではの表現にこだわったダイナミックな演出に定評がある。
時間に打ち捨てられた湖畔の劇場は今や無人の廃墟。のはずが、何かが中で蠢いている。貝殻がうず高く積まれた山から異臭が漂う。真夜中に群れる真っ黒な浮浪者の影。彼らはヤチマタの境を越えてやってくる。魔人猿田彦が巡回する半透明有刺鉄線の柵を隔て、ヒラフ貝の吐息が織りなす脆弱な虚構の物語と、荒野をさすらう流賊達の無頼な生き様が、渦を巻いて混ざり合い、警告の鐘を奏で、やがて湖底の怪物の目を覚ましてしまう。
-
人気作家のゴーストライター疑惑を追う一人の記者がたどり着いた関東奥地の山村。古民家に滞在し、不気味な日々を過ごしながら、記者は件の作家を追い詰めていく。やがて『狼谷にもう一つの村がある』というメモを残して、 その記者は忽然と姿を消したのだった…
一書に曰く、闇に覆われた神代の時代。磐戸にひきこもった太陽神アマテラスの魂をうつつの世に引き戻したものは、俳優(ワザオギ)の元祖アメノウズメ。そのオカメな若い女神が、逆さ桶の上で即興で演じた、ハレンチかつステキなバカ踊りだった。これが日本の演劇のはじまり。そしてこのワザオギの子孫を、どういうわけか猿女(サルメ)と呼ぶ。サルメの血は、いつの時代も踊り続ける宿命を負う。今この時代にも。サルメは生きてい
