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歌うことだけが役割のカナリヤのような男が王座にいる。そんな彼が、来るべき万国博覧会において、その物語を客寄せの目玉として劇に仕立てる為、インタビューにて「父の物語」を語り始める。“かむやらい” …ひしめく八百万の神を彼方へやらい、神をふるいにかけようとした父と子。 今日もまた、万博の人混みに紛れて、少女の影が一人一人と隠される。
物語は陸奥の一隅、鄙びた商店を襲った強盗放火事件から始まる、一万年の昔、日本の地よりさらに東北へ移動せざるをえなかったある縄文の一族の物語。そこには争うことを避け続ける臆病者の知恵があった。千島列島、カムチャッカ、アリューシャンを越えて氷河溶解のベーリング海峡。一本の縄を頼りに奇跡の海峡越えを果たして初めてアメリカ大陸を踏みしめた臆病者達こそ、北南米先住民の祖先となるモンゴロイド。その「争わぬ知恵
復活と再生。生死が交錯する神の森、熊野を仮想した土地を舞台に、この国に漂う生々しい死の気配から立ち上がる、力強い命の物語をオリジナルに展開。『23年目。復活の年。』古事記。歌舞伎。古き良き日本の古典文化の要素を、『神話』というファンタジーの世界観の中で、壮大かつ演劇的に表現。
20世紀初頭。人類初の有人飛行を成し遂げたライト兄弟。そこにやってくるあの有名な名探偵シャーロック・ホームズ。ホームズは先日起こった殺人事件の捜査でライト兄弟にとある人物のことを聞きにやってきたという。その男の名前はアームストロング。有人飛行時のパイロットをした男だ。しかし、彼はある日突然行方をくらましたという。彼がパイロットをした1号機と共に。一体、アームストロングはどこへ行方をくらましたのか。
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時間に打ち捨てられた湖畔の劇場は今や無人の廃墟。のはずが、何かが中で蠢いている。貝殻がうず高く積まれた山から異臭が漂う。真夜中に群れる真っ黒な浮浪者の影。彼らはヤチマタの境を越えてやってくる。魔人猿田彦が巡回する半透明有刺鉄線の柵を隔て、ヒラフ貝の吐息が織りなす脆弱な虚構の物語と、荒野をさすらう流賊達の無頼な生き様が、渦を巻いて混ざり合い、警告の鐘を奏で、やがて湖底の怪物の目を覚ましてしまう。
一書に曰く、闇に覆われた神代の時代。磐戸にひきこもった太陽神アマテラスの魂をうつつの世に引き戻したものは、俳優(ワザオギ)の元祖アメノウズメ。そのオカメな若い女神が、逆さ桶の上で即興で演じた、ハレンチかつステキなバカ踊りだった。これが日本の演劇のはじまり。そしてこのワザオギの子孫を、どういうわけか猿女(サルメ)と呼ぶ。サルメの血は、いつの時代も踊り続ける宿命を負う。今この時代にも。サルメは生きてい
とある森林にて、狐に囲まれた一人の女が発見された。 発見時、その女、マリアは記憶が完全になく、1冊のノートを大事そうに抱えていた。 その中身は「>」記号に埋め尽くされている解読不可能のものであり、 マリアはそれが、屋根裏部屋で見つけた祖母の日記であるとかたくなに主張する。 彼女の失われたルーツを探ろうと、『劇団芸能革命』は演劇探偵を開始。その調査による情報をもとに、 劇団芸能革命は失われたマリアの
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彼女には師匠との約束があった。 二十年後のその日に、もし空が晴れていればまた会おうと師匠は言い残した。 彼女は二十年後のその日の天気を事前に知りたかった。 気象予報士達は必死で“姫”の思いに答えようとしていた…彼女の周りをひらひらと舞う一羽の蝶。 その些細な蝶の羽の動きが、周り巡って気候を変えた。 真冬の大地に春がやってきた。 「蝶のように、マイベイビー」
寧楽のみやこの裏話女帝が玉座にあり続けた煌びやかな時代その秘密こそ千年長寿の鶴の血にある鶴と男に翻弄されて 女らの一念岩をも通す行き着く先は大仏開眼 明日を見据えて昨日を知る今日は何処に これぞ鶴人千里眼
紀元前221年、圧倒的な野望の力で戦国の中華をついに統一した秦の始皇帝は、死を間近にして、東海の彼方に浮かぶという神仙の霊山に不老不死の夢を抱き、奇跡の果実を探そうとする。命を受けた方士ジョフツは三千人の童男童女を従え、歴史的大移民船団を仕立てて東の海へ漕ぎ出し、大航海の末、ついに日本の富士山麓にて不老不死の実『ときじくのかくのこのみ』を見つけ出したか、そうでないのか。その後、ジョフツは秦に帰るこ
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陸の上には「るーる」の国の王がいて、海の底には「ひーる」の国の王がいる・・・その国は蔵王(ざおう)が作り、ルールを定めた国だった。王の子、蛭子(ヒルコ)の死を巡って、ある秘密の因縁が存在する。そんな国の末端の漁村に“えびす”という半身不随の仮面の男が漂着し、 人々の想像を掻き立てる。それが復讐に帰って来た青鐘やヒルコに違いないと恐れる蔵王だが、はたしてその正体は・・・?
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賢愚いかなる王の下でも忠実なる僕として、 この国を縁の下で支え続け、 歴史の表舞台には登場せずとも不気味に栄え続ける一族小野氏。 小野妹子小野ヨーコ小野ヤスシ小野伸二小野ののか… そして「野狂(やきょう)」と呼ばれ、 ついに生死の境を越えた地獄の魔人小野篁(たかむら)。 その孫にして絶世の狂女小野小町は野に下り、 秘密の花園にて、恐ろしき時空召喚の禁術に手を染める。
頭一つに顔二つ。四本腕に刀を掲げ、足に膝裏、踵なし。岐阜県は飛騨の山奥に伝わる怪物、両面宿儺(りょうめんすくな)。あの日の国技館から遡り、古代の大陸より続く取っ組み合いの歴史は波乱万丈奇々怪々。がっぷり四つで対しながら何とか乗り越えてきやがった、あれご覧、まさに怪物たちの足跡を!あいつと俺。あの子とあたし。真っ赤な頬っぺたの、君と僕。
人気作家のゴーストライター疑惑を追う一人の記者がたどり着いた関東奥地の山村。古民家に滞在し、不気味な日々を過ごしながら、記者は件の作家を追い詰めていく。やがて『狼谷にもう一つの村がある』というメモを残して、 その記者は忽然と姿を消したのだった…
椿組恒例の花園神社野外劇。現代。東京。虚脱の街。がわけもなくやけに勤勉な街。 一丁の銃を手にした事から、ある男を狙撃しようとした元プロ野球選手。が、その一丁の錆び付いた拳銃を、とある一家に預け他人になりすまし姿をくらます。彼には隠された秘密があった。一家の記憶と狙撃犯を追う刑事やらマフイアが青年の 過去と現在の人生を浮き彫りにする形で、追跡していく。人の営みの中で「勤勉」であるということは何なのだ
椿組恒例、花園神社野外劇。近松門左衛門が二百年以上前に描いた「女殺油地獄」「曽根崎心中」。そこに浮きあがるのは現在を生きる私たちとまったく変わらない世界……愛と金にがんじがらめにされた人びとの姿である。江戸時代の大阪を現在の関西地方都市に移し変え、新たに生まれ出た「女殺油地獄」「曽根崎心中」。そして、そこに、なぜか謎の四十七士……。リアルでポップ、残酷で滑稽な「GS近松商店」に乞うご期待ください。
