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第 68 回選考から選考委員の顔触れが新しくなるのに際し、日本の現代演劇をみる指針のひとつとして岸田賞のパースペクティヴを提示する。受賞作品のふりかえりや、岸田賞をはじめて知った際のエピソード、選考に向ける思いなど、選考委員らにとっての「はじめての岸田賞」が語られる。岸田賞を新たに「はじめて」ゆくにあたり、岸田賞を「はじめて」とらえたときの言葉を、岸田賞を「はじめて」知る人に!撮影・監督は和田信太
40歳を超えて定職につかない独身の男「正」がアパートの一室に独立国を作る。そのアパートの家賃は年老いた母親の年金生活で賄われている。「ガイド」と呼ばれる男に導かれ、日本からの亡命を試みる兄妹と「正」の母親が、その独立国を訪ねる。アパートの隣の部屋には、騒音に近い音楽を聴きながら洗濯物を干す女が住む。彼らは自らの領土を主張しながら、奇妙な同居生活を始める。日本人独特の親子のつながりや登場人物たちの孤
────あーー! 何回死ねばいいの? もし、死んじゃっても、必ずわたしのいるところに、来て────何度も殺されるフフと、何度も助けるミチコのふたりは小さなループを作り、生活していた。ある日、そんなふたりのルームに映画を撮りたい男たちがやってきたことでループは歪む。撮影が開始されたルーム内で、生きているひと、死んでも死なないひと、もう死んだひとらがガチガチにぶつかりあい