新劇から出発して新派で活躍した初代・水谷八重子。初演は水谷八重子十三回忌追善・新派特別公演として1991年に上演された井上版〈昭和と女優〉ともいえる傑作戯曲を、初の民藝+こまつ座提携で客演も迎えて上演。舞台は戦前から戦後にかけての台東区柳橋。とある病院で新派を愛する人びとによって語られる八重子の芸と生きざまが井上ひさし流のユーモラスな筆致で活写され、新派劇の代表的な舞台や名台詞も散りばめられて物語
民主主義の理想に燃えた戦後。日本国憲法が生まれたその時代を伯爵家のクリスマスを舞台に描いた斎藤憐の傑作戯曲。オリジナル台本をもとに、丹野郁弓による新演出、客演の岡本健一をはじめスタッフ・キャストを一新しての上演。2018年三越劇場版の全国巡演。
瀬戸内海の美しい叙情と人びとの哀歓をうたいあげる小山祐士作品。1963年初演いらいロングラン上演を重ねた名作を丹野郁弓が新演出、日色ともゑがハナ婆さんを継いでいきます。瀬戸内海の小さな島で一人質素に暮らすハナ婆さんは、貧しいながらも9人の子どもを産み、戦地と原爆で全員を亡くした哀しい過去を持っていました。そのハナ婆さんを堕胎の罪で逮捕しにやって来た木下刑事もまた、誰にも言えない苦悩を抱えていたので
生涯をかけたテーマとして戦争責任の問題を追及した木下順二の『夏・南方のローマンス』は、1987年に宇野重吉演出で初演、2013、18年に丹野郁弓の演出により上演しその今日性がふたたび鮮烈に蘇りました。庶民の目線から戦犯裁判を見つめることで、日常的で人間的な人びとの愛や苦悩が壮大な構想の下に描かれています。
長野県飯山小学校の教師瀬川丑松は誰にも言えない秘密があった。出自のことだ。常々父から身分を隠すことを訓戒とされていた。親友の土屋銀之助や生徒たちにも勿論黙っていた。しかし人権家猪子蓮太郎の著書に感化され、人生の葛藤を抱え深く悩むようになった。いっぽう丑松や銀之助のことが目障りだった校長は、新任の勝野文平を味方に引き入れ丑松たちを放りだす口実を探す。そんな時に丑松へ父親が亡くなった報せが届く。また敬
大恐慌後のカリフォルニアを舞台に、社会と人間を見据えた骨太のドラマ。スタインベックの原作(ピューリッツァー賞)を劇化し、1990年のトニー賞最優秀作品賞を受賞した作品を翻訳初演。永島敏行を主役に迎え、奈良岡朋子、日色ともゑ、梅野泰靖、伊藤孝雄らが出演し、井上堯之の音楽と出演。四年ぶりに仮釈放されたトムが帰郷すると、家を破壊され土地を奪われた一家が、仕事を求めてカリフォルニアへ発つところだった…。
1960年の創立10周年記念公演から30年ぶりとなる名作『どん底』を劇団創立40周年記念公演として新演出で上演。巡礼ルカ役の滝沢修、をはじめ劇団の総力を挙げて臨む。人生のどん底とも言うべき木賃宿。泥棒、男爵、役者、帽子職人、錠前屋、靴直し、荷かつぎ人足、浮浪者、宿屋の主人等がいて、そこで酔っ払い、いかさま博打、そして喧嘩。男たち、女たちが織り成す人間模様。そんな宿に旅の巡礼ルカが現れる。
