大野一雄フェスティバルで観客の楽しみのひとつとなっていた、横浜の街を移動しながらダンス公演を観覧する「横浜ダンス界隈」。2008年は「移動シアター/DoCodeMo System」を導入、伊勢佐木町から新港埠頭までの日常の場を「劇場」に転化した。
舞踏アーカイヴプロジェクト
舞踏が舞踏と呼ばれる前、「舞踏ゼロ」の時代から活躍してきた齢80を越えるアーティスト3人の足跡を辿る。能楽師・清水寛二を案内役に、彼らの部屋に招かれているような空間で、本人の語りや映像上映、若手のパフォーマンスで過去を現在と未来へ繋ぐ。及川廣信は3か月後、大野慶人は7か月後にこの世を去った。
「新宿駅ラッシュアワーのタンゴ」は70年代に制作されたヨネヤマママコの代表作。通常は無言であるパントマイムに、ウィットに富んだ歌と語りをつけた独自の形式「パンカゴ」で、駅を行き交う人々を痛烈に風刺する。映像は1984年のマイム・ソロリサイタル『道化の小道』のもの。以下の作品が上演された。 タコを上げる子ども / 女の成長 / 象の話 / ボタン戦争 / 新宿駅ラッシュアワーのタンゴ / 空を飛ぶ男
ママコ・ザ・マイム『サティ~ママコ~スル』、1988年の静岡公演より。ピアニストの大村陽子の企画で、「ジムノペディ」などのエリック・サティの曲に導かれて創作した。上演作品は次のとおり。 曲芸師 / ワープロとバーコードの間で眼を悪くした思いやり / 茄子の形をした日本人と豆の形をした外国人労働者 / マニュアル・ウェイター / ガラスの城