空の下で生まれ、空と共に生きていること、そして空の中へ死んでいくこと、逞しく 軽やかに、そこはかとなく、一瞬一瞬がここにあることを願いながら生まれてきた踊りの物語。岡登志子と垣尾優による共同制作。
人間が生きていく中で無垢とはどういうことなのか、という問いかけをテーマに、舞踏家大野一雄氏、大野慶人氏による原作「睡蓮」から受けた衝撃を基に、同作品を再構築した。踊りとは何か、踊りの持つ力を追求し、時代を超えた身体表現の可能性を問いかける舞台作品。
合皮のパンプスを穿いたOLの「私」は、出どころのよくわからない噂に翻弄され、夜な夜な本革のパンプスを探し求めて路地裏を歩いている。路地裏を介し、デフォルメされた同じ職場の男性社員、もう一人の「私」、胸から巨根の生えたおじさん、靴商人など、正体のわからない怪しい登場人物たちと出会う。混沌とした現代社会での「生命」描いた、男女二人芝居。第61回岸田國士戯曲賞最終候補。
2016 年日本社会に衝撃を与えた知的障害者を狙った大量殺人事件から作者が感じたことを出発に創作された。優生思想、老い、をテーマに現代社会の価値基準を問う批評性を持った作品。タイトルの「妖精」は「みえないもの」の隠喩。社会のなかでみえないようにされているものついての問題集である。一部は落語、二部は音楽、三部はセミナー、とそれぞれ異なったスタイルの三部から構成され、主に一人の俳優によって演じられる。
ロベルタ・リマは、自らの身体そのものをテーマとしながら、アーティストと鑑賞者それぞれの役割に問いを投げかける作品を制作してきた。そこで用いられるメディアは、写真や映像、インスタレーションなど、さまざまだ。昨年の秋、リマは一週間にわたって京都・伏見の招徳酒造で女性杜氏の仕事に立ち会い、日本酒の醸造過程だけではなく、ひとりの女性が杜氏となった軌跡に触れた。酒造りを統括する杜氏は長らく男性によって営まれ